story

□初任務
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『出来れば接近戦で使える体術、あと遠距離から攻撃出来るものも教えてほしい』

「俺は甘くないぜ…?」

『望むところ』


玲子は神田の返事を聞き、にやっと不適な笑みを神田に向けた。どうやら神田は玲子を対戦相手として認めたらしい。

少し警戒され気味だったが、昨日の事もあり、今はそれを解いてくれている。玲子は神田に感謝し、扱い易い奴と思いながら共に朝稽古を開始した。





朝稽古を終えて、玲子と神田は食堂に向かった。すれ違い人々は玲子達を物珍しいものを見るようにいちいち振り返って見ていく。
神田の隣にいることがそんなに珍しいのだろうか。玲子は苦笑しながら神田の隣を歩いた。


「玲子!…と、神田」


突然名前を呼ばれ、振り返った。大量の書類を運びながら声を掛けてきたのは、リーバーだった。


『リーバー班長、どうしたんですか?』

「ちょうど良かった!神田任務だ。それから玲子、お前もだ」

『…え?』

「二人とも、科学班に来てくれ」


これはもしかして、初任務って事ですか?玲子は初任務という響きに胸がドキドキした。しかしそんなドキドキも今はいらない。

何故なら


『リーバー班長、朝ご飯食べてからでも良いですか?』


玲子はお腹ペコペコなのだ。こんな状態では、まともに話は聞けないだろう。取り敢えず腹ごしらえしてから任務の話を聞きたい。


「ん?あぁ、そうだな。飯食ったら大至急来てくれ」

『了解。朝ご飯食べに行こう神田』

「さっさと食って行くぞ」

『はぁーい』


仕事人の神田は蕎麦を、お腹ペコペコの玲子は天ぷら蕎麦を急いで胃袋に流し込んだ。その後急いで科学班へと向かった。





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