story
□初任務
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『はぁ、はぁっ、…疲…れた…』
玲子は自分の部屋まで全力疾走し、無事にたどり着いた。
本当に全力疾走してしまったので息切れが激しい。
玲子は早速着替えに取り掛かった。
だが、玲子はふと思い出した。
『…そういえば、こっちに来てからあたしの服って、これと忍装束しか持ってない……!?』
焦りだす玲子。
ファインダー服はあるが、その服は目立つため、任務には着て行けない。
かといって今のままでも出来ない。
『どうしよう。男物の服無い…、あ、そうだ!神田に借りれば…ッ!』
咄嗟に神田に借りればいい、という考えが浮かんだ。
だが、
『…って駄目じゃん。いくら神田が細身だからって…身長が違い過ぎる……』
玲子は部屋にある机に手をかけ、肩をがっくりと落とす。
一人ぶつぶつ言いながら下を向くと、大きめの紙袋が机の下に置いてあるのに気付いた。
『…?何だこれ?』
確かこんな紙袋は無かったはずなのだか、と玲子は自分の記憶を辿ってみた。
…やはり、心辺りは無い。
紙袋を手に取って見てみると、貼り紙がしてあり、何か書かれていた。
その貼り紙にはこう書かれていた。
"明日、玲子に任務の話しがあります。これに着替えて科学班に来て下さい。 リナリー"
と、書かれていた。
明日…?
という事はこの紙袋は昨日渡されていたのか?
さらに玲子は昨日の記憶を思い出す。
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