story
□こんにちは、別世界
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『有り難うございます。助かりました!!』
玲子は飛び切りの笑顔を向けて美女にお礼を言った。それを見て美女達も安心したのか、ほっと軽く息をついた。
「じゃあ私達もこれから帰るところだから一緒に行こう」
美女はそう言って玲子を教会へと案内した。教会に向かう途中は、二人の美女組との会話を楽しんだ。自分達がお世話になってる教会は大きい訳では無いが、温かい所だとか。教会の牧師さんはとても心優しい方だという。
そんな些細な会話が楽しかった。
「でね、この子はその牧師さんと結婚の約束してるのよ」
そう玲子に話し掛けてきたのは金髪のセミロングの女性。
『結婚の約束って…婚約ですか!?うわ、おめでとうございます!!』
「ふふ、ありがとう。なんか改めて言われると照れるなぁ」
そうやって幸せ一色の笑みを浮かべる水色に近い銀髪の女性。こういう時の女性は輝いて綺麗だな。この人は今最高に幸せなのだろう。
『…あ』
玲子は何かに気が付いたように声を出す。
「どうしたの?忘れ物?」
美女二人組は頭に?を浮かべた。
『…え?あぁ、そういえばお二方のお名前を聞いて無かったと思って』
「あら本当だ、ごめんなさいね」
「初めて会ったのに失礼な事しちゃったわね」
『いえ、気にしないでください』
玲子微笑で返してみせた。髪の短いショートカットの女性は水色に近い銀髪を揺らしながら女性は名を名乗る。
「私はマリン。よろしくね」
今度は金髪のセミロングの女性が名を名乗る。
「私はエリアーデよ、よろしくね」
『玲子です。よろしく!』
玲子は笑顔で彼女達の手を取り握手をした。ただ…玲子は気付いていなかった。
この後に起こる惨劇を…。
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