story

□こんにちは、別世界
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『ちょっとどういう事!説明しなさいよ!!』


玲子は神様ことあの男に話し掛けてみることにした。

…が、


しーん。


男は答えることはなかった。


『なにシカトしてんだよ、あのヤロー』


シカトじゃなくて、こちらの声は聞こえるようにするけど、お前の声は聞かないよという男の無言の抵抗だった。勿論この玲子の言葉は男に聞こえていた。


『愚痴っても仕方ないか。…どこか泊まるところ探さなきゃ』


見るところ、今はお昼過ぎくらい。日が落ちる前に宿を探さないと、野宿が決定してしまう。それは流石に嫌だ。街行く人々は急いでいるように足早に見える。


『(とにかく人がいるうちに頼まないと!)』


玲子は街を歩く人に話し掛けてみた。


『すいません、あの…』


今晩だけでいいので泊めていただけないでしょうか。
玲子は何度も何度も同じ台詞を街行く人にかけたが、未だに宿は確保出来ていない。日はもう傾きかけていた。


『(よく考えてみたら見ず知らずの人を泊めてくれるような所ってまず無いよね…)』


見るからに怪しいし、警戒されるのは当たり前か…。

どうしよう。本格的に宿を探さないと野宿だ。


『……うぅ、どうしよう…』


気付けば、近くにあった階段に座りうずくまっていた。


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