人は縁でつながるものらしい
□どうも、転入生です。
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昨日椿さんとエンカウントしたことから、来たのがサーヴァンプの世界だと発覚しました。
もちろん転入する学校は……。
「赤月ゆかりです。趣味はゲームとアニメ鑑賞と寝ること。好きなアイスはイチゴ味です。よろしくお願いします」
ゆるく自己紹介をしてぺこりと頭を下げると、ぱちぱちと好意的な拍手。
教室を見渡すと知ってる顔ぶれが。
他にも優しそうな人たちが多い。
ちなみにゆきみは留守番ではなく、うさぎ型の鈴ストラップになって私のカバンにくっついてます。
私の席は真昼の隣だった。
……てことは、桜哉は"転校"した後か……。
「よろしくな!」
「おぉ、よろしくー」
太陽みたいに屈託ない笑顔で彼が手を差し出す。
その手と握手した後、真昼が前髪にふれてきた。
「これ、うっとうしくないのか?」
「んー、別に」
私の前髪は長めで、顔の片側が隠れかけてる。
特に気にしてない。
「でもそれだと邪魔になるだろ。ちょっとじっとしてろよー」
「わ、」
いつも持ってるのかな。
ポケットからパッチンどめを取り出し、私の前髪をいじる真昼。
(面倒見いいねえ。さすが主夫)
そう思いながらされるがままになる。
「よしできた。……!」
「おー、すっきり。ありがとう」
見やすくなった視界にちょっと感嘆。
周りがざわめき、真昼の頬が少し赤くなってるのはなんでだろう。