かにもかくにも撮るぜベイベ

□あなたのためのオートクチュール
2ページ/2ページ



採寸を終えて、服をちゃんと着てから、帝統に入っていいよと声をかける。
その間、乱数さんはジュースやお菓子をテーブルに並べていた。

「ところで帝統、今日はどーしたの?」

乱数さんが、いちごミルク風味のチョコがかかったドーナツをかじりながら聞くと、帝統は頬張っていたクッキーを飲み込んだ。

そしてギャグ漫画もかくやとばかりのジャンピング土下座をした。

「軍資金尽きちまったから、お金貸してくださーい!」

「あはっ☆いいよー!」

「いいんですか」

目の前でいともたやすく行われた金銭の貸し借りに、爽やかなレモン味のマカロンを食べながらツッコミを入れる。

一二三さんが前にプレゼントしてくれた、ちょっとお高くて有名なお店のやつだ。食感がさっくりしてて、何度食べても美味しい。

「あ、そうだ!今から幻太郎も呼んで、4人で遊ぼうよ!」

「じゃあ丁半博打でもすっか?」

「あ、それ知ってる。時代劇でよくやってるやつだよね?台の下に人がいて、サイコロの目を変えてるアレ」

「棗、それ一対多でイカサマしてるやつな。本来いたらアウトなやつだぞ」

END


前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ