脱出せよ! 【完】

□急展開
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緑間side




「行くぞ、真ちゃん!」

『ああ!』




これでいくつ目だろうか…

オレ達は下駄箱のドアを一つ一つを開け、時にはドアから出現するモンスターを倒しながらカギを探していた




「出たぁ!!」

『ッチ!大当たりか…』




またもモンスターがドアをから出発し、慣れた手付きで頭と心臓を目がけて銃を放った




当たりならカギや銃の弾や装備品

ハズレなら何もなく、大当たりならモンスターの出現

3学年分の下駄箱を一つ一つ確認するともなると、骨の折れる作業で段々気が滅入っていく

およそ、1学年の半分以上を確信し終えたところで、真ん中からスタートした氷室さん、紫原チームと鉢合わせた




「どうだい?そっちは収穫あった?」

『ライフルの予備弾と、拳銃の予備弾2つ、リボルバーの予備弾と懐中電灯と、Dのカギを見付けました』

「こっちは、ライフルの予備2つと、拳銃本体、拳銃の予備弾と、リボルバーの予備弾、簡易救急箱と、水のペットボトル5本だよ。時間は惜しいけど少し休憩しよう。集中力が切れたら元も子もないだろう?」




氷室さんが見つけたと言うペットボトルを一本づつもらい、ほんの少しの休憩を取った




「休憩が終わったら、ここの列を頼んでいいかい?オレ達は赤司達の方に向けて進むよ」




氷室さんは水を一口二口飲んでから、心身共に疲れている紫原を引っ張るように反対側の下駄箱に向けて足を進めた




「じゃあ、オレ達もやるか…」




こうしている間にも銃声は聞こえる

きっと赤司達が応戦しているのだろう








赤司side




「ひっ!!」

『大丈夫か!?』




出現したモンスターの頭と心臓に銃を放つと、ズルっと滑り落ちるようにモンスターが倒れた




「ごめん、大丈夫。血しぶきが飛んできてビックリしただけ」

「何度見ても慣れないわよね」




下駄箱のドアをいつくか開けて、何度かモンスターが出現し、その度に倒して来たが、何度倒しても、その不気味な様は見慣れない




「向こうでも銃声が聞こえるけど、いったいどれくらい倒したいのかしらね…」




ここには時計がないため、その数はわからない




『桃井、聞こえるか?』

〈うん、聞こえるよ!〉

『あと何体くらいか教えてもらえるか?』

〈あと、41体だよ!けど、気を付けて!?また40を切ったらモンスターのレベルが上がるかも〉




50体目までは、頭に銃弾を1発放てば倒れたモンスターも50体を切った途端にモンスターのスピードが上がり、銃弾も頭と心臓に放たなければ倒れなくなった

もしかしたら、今度も40を切ったら、モンスターのレベルが上がるかもしれない




『今のうちに聞いておいてよかった。ありがとう』




オレと桃井の会話は他のメンバーの耳にも届いたようで、次々に了解したと言う言葉がオレの耳にも届いた




〈赤司、こっちで1体倒したのだよ〉

〈こっちでも1体倒した。これで40を切った〉




すぐ近くで4発の銃声が鳴り響いた

インカムからの知らせで、緑間の所と氷室さんの所で1体づつ倒したと連絡が入った




『わかった。改めて気を引き締めよう。次のモンスターがどれほどのモノかは未知だからな』




それぞれ改めて注意力を高め、次のドアに玲央が手をかけた時だった




「あ、赤司!?」

『アナタは…!!』
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