I want to be a HERO

□周りが見える様に前髪切って
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高校一年生で就職のためと体育祭で自分の見せ場を披露しなければならない。

目立ちたくないんだけども。
就職がかかっててヒーローになれませんでしたは嫌なので程よく頑張ろうとおもいます。


2週間が経ちその間私達はそれぞれ参加種目の決定、それに伴う個々人の準備であっという間に過ぎていった。

本当にそんな気持ちでいたんだ。





そして今日、体育祭本番です。

A組待合室で皆で待っているが、ソワソワとマイペースな感じがある。

「類さん、前髪を切ったんですね」
「う、うん、あー切りすぎたかなぁ」
「とても似合ってますわ」
彼女はとても落ち着いてるみたい。
でも私はさっきから切った前髪を分けもなく弄っていた。
「どうかなさいましたの?」
「…実は、お祖父様がくるの」

そう、突然だけどお祖父様が来ることになったんですよ。


それはある夕飯中。

「類、もうすぐ運動会か?」
「そうだよ、ていうかお祖父様、運動会じゃなくて体育祭ね」
前回のこともあり今回誰もこないと踏んでいた。オリンピック張りって言ったって体育祭だし。

「体育祭、見に行くからな」
「…うん?」
「負けんじゃねーぞ」
それは頑張れとかの顔では言ってなかった。



「おい、四革…どうした、顔青いぞ」

私に話しかけようと近くに来た轟くんが少し驚いた感じだ。
「気にしないで、ちょっと緊張感がありまくるだけだから」
「……少し話があるんだがいいか?」

「俺は、お前の祖父さんを知ってる」

「…は?」
え、ちょっと待って、突然過ぎて頭真っ白なんだけど。
まさか、じゃあ彼は、

「だから、緑谷にも言ったが、
お前にも勝つぞ」


そう言って私から離れていくのを見てるが…ちょっとその事後ではなせませんかね!?
え、何、家の事知ってるの!?宣戦布告じゃなくて恐喝?
お前ヤクザの孫なんだろ?これ漏らされたくなかったら出しゃ張るな?的な!?
お祖父様にも喝入れられるっていうより”負けたらタダじゃおかねぇ”って言われてるのに!?
何この猛虎と龍の板挟み!!
私は緊張感にさらに焦燥感が体に響いてくるのであった。







私達は、いや、私は今回死ぬ気で頑張ります。


扉に近づいて行くとどんどん入場の声が聞こえてくる。

「敵の襲撃を受けたにも拘わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星‼!
ヒーロー科!!1年!!!A組だろぉぉ!!?」

たくさんの観衆の中、ホントにこれが体育祭かっていうくらいのど迫力。
祖父は関係者席から見ているらしい。
しかも庵さんを隣に添えて。
視線を感じますが、気づかないフリをしますね。


ミッドナイト先生が壇上にたって主審を務めるらしい。

鞭をバシッと叩き選手代表を呼ぶ。
「1-A 爆豪勝己!!」

ヒーロー科入試トップ通過した爆豪くんが選手宣誓するのはわかるけど、ちゃんとしてるところがあまり想像できない。


「せんせー

俺が一位になる」

「絶対やると思った!!」

あー、やっぱりそうなるんだと肩を落としてしまう。
心の中で言うけど、やめろよかっちゃーん

周りの反応も最悪で、ていうかもっと前にもクラスで(前回参照)とんでも発言してるからA組の評判は下りに下がっている、むしろ急降下している。

でも彼はめちゃくちゃ真剣な顔して壇上から降りて私達の並ぶ列に戻ってきた。

言ったからには、かっこいいではないか。


「さーてそれじゃあ早速第一種目行きましょう」

大画面に移り始めるのは種目

「いわゆる予選よ!毎年ここで多くの者が涙を飲むわ!!(ティアドリンク)
さて運命の第一種目!!今年は……コレ!!!」

「障害物競走…!」
緑谷くんの声が隣から聞こえた。

「計11クラスでの総当たりレースよ!
コースはこのスタジアムの外周約4q!
我が校は自由さが売り文句!」

コースさえ守ればなんでもありの障害物競走
皆位置について…
信号の色が変わる


「スターーーーーーーーーート!!」


そう、なんでもあり。

ギッチギチの人で前に進めもしないこの敵だらけ。

「負ける気しないから」



走り始めるとここから人数減らしに入る轟くんの氷が地面を覆い始めた。
そこで自分も種を蒔く。
そこから蔓が伸び始める。

「うわっ!?」
「ってぇー!!何だ凍った!!動けん!!」
「足に蔦が絡まる!!」

今目の前に走るのは轟くんだけ

彼が先ほど待機室で言っていたのを思い出した。

「(おまえにも勝つ……か)」



後ろから聞こえてくるA組メンツの声

前髪を切って前よりはっきり見やすい視界は彼の肩をかすめるか掠めないかがはっきり見えた。


「甘いわ轟さん、類さん!」
「そう上手く行かせねぇよ半分野郎!!植物女!!」
「え、私爆豪くんにそう思われてたの!?」
「クラス連中は当然として、思ったよりよけられたな…」

ひたすら前見て走ると前方にロボットが見えてきた。

「え、ロボ?」

プレゼントマイクの声が響きわたった。
「さぁいきなり障害物だ!!」

なんともどデカい障害物ですこと

「第一関門 ロボ・インフェルノ!!」

何台もいる超大きい仮想敵に思わずあっとうされそうになる。

「どこからお金出てくるのかしら…」
まさに百ちゃんの言う通りである。


すると轟くんがロボを凍らして動きを止めた。
しかし不安定な体勢のロボを固めたため今にも倒れてきそうな状態。
倒壊してくるロボを隙間をぬって逃げ、次を壊して行くしかない。
走る度に自分の足跡から植物が生える。それがロボに絡みついていき動きを封じていく。

「なんだアレ!?ものの○姫かよ!?」
「鹿っぽいあれな」

なんか実況先生方言ってるけど、そんな恥ずかしい実況しないで!!!!!!

第二関門まできて地面を思いっきり殴りつけた。
地面が隆起して1人が走れるぐらいの幅が出来た。
追っ手が来ないように自分が踏んだあとを脆くなるようにしておく。
そのせいか後ろから悲鳴やら怒号やら聴こえたが聴こえません←
おこぼれなんて与えませんから。


最終関門は絶対にこの平和な日本にはありえないだろう一面地雷埋め放題が広がっていた。触った瞬間に爆発するから下手なことは出来ない。

「いや、先になくしちゃえばいいんだ」

ゴールから一直線上の地面に手を置いた。
するとその一直線上だけ爆発が起こった。
あとはひたすら走るだけ



いつの間にか爆豪くんと轟くんと並ぶくらいに全身全霊で走ってる時、後ろから大爆発がきこえた。
前だけと見ていた私はその前方の空に固まりが後ろから吹っ飛んできて、

緑谷くんがゴールするのが見えた。




to be continued……


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