I want to be a HERO
□先生、私はやりませーん。
1ページ/1ページ
「…あの大群何」
おはようございます。類です。
びっくりなことに朝早くに学校来たにも関わらずマイクやらカメラ持ってる人たちが校門の前にいて学校に入れません。いや、入れるけど入りずらいです。
めっちゃオールマイトのこと生徒に聞いてるけど、メディアには先生やること知らなかったのか。
と一人遠目で納得してさっさと教室という避難場所にいこうとする。
家が家なもんでメディア嫌い。
車登校なんてしなくてよかった。
一発でマスコミの的だよ。記者恐ろしい。
あることないこと書かれないか不安。
あ、将来的にそれ起こる職業だった。つんだー。
「あ、君!オールマイトの授業はどんな感じですか?」
「すみません。学校通してからお話ししてください。」
交わして交わして行こうとするが
食い気味にマイク向けてくる人が何人もいてこ学生にやっていいのか!?何度心の中で突っ込みをしたことか。
校門まで少しのところで自分と同じ状態になっている百ちゃんを見つけて回収し二人急いで学校に校門をくぐった。
「おはようございます、類さん。助かりましたわ」
「私も振り切るの必死だったから。
中学私立の女子校だったんだけどガードかなり硬かったからこんなことなかったよ」
あ、相澤先生が対応してる。お疲れ様です。
お互い朝から疲れたと靴を履き替えて教室に向かった。
朝のHRにて先生も朝の大騒動になんだかうんざりしているそうだ。
それと昨日の戦闘訓練の公表は先生らしい公表でした。
「さてHRの本題だ…急で悪いが今日は君らに…」
相澤先生が朝からこんな話をするのはまさかまたテストか…!?と身構える
「学級委員長を決めてもらう」
学校っぽいの来たー!!!″
なんだ、委員長決めかと思っていたら皆勢いよく手をあげ自己主張し始めた。
百ちゃんも手挙げてる…。
峰田はそのマニフェストやめろ。
皆こんなめんどくさいことするの?
トップヒーローの素地を鍛える??私はめんどくさいのでしたくありません!
「静粛にしたまえ!!」
手を挙げたまま飯田くんが大きな声を上げた。
「‶多"をけん引する責任重大な仕事だぞ…!!
やりたい者がやれるものではないだろう!!
周囲からの信頼あってこその責務…!
民主主義に則り真のリーダーを皆で決めるというのなら…これは投票で決めるべき議案!!!」
そびえ立ってんじゃねーか!!何故発案した!!!″
彼の発案によって投票で委員長を決めることになったが、さて誰に投票しよう。
まさか皆自分に投票するとかあるよね。
まず、自分はないと。
すぐに百ちゃんの名前が浮かんだので彼女の名前を書いた。
このクラスで数日過ごしてしっかりとした発言力があって皆が納得できる正確な言葉を選んでの発言と考えが述べられる人。
そして投票結果はこの通り。とみればほとんどの人が自分に票を入れて、百ちゃんと緑谷くんに3票ずつ。
先生がじゃんけんしろというの持ち込んだら緑谷くんが委員長になり、それに続き副委員長に百ちゃんがなることになった。
飯田くん、自分には入れなかったんだね…真面目や。
投票の名前の中にふといない名前がいた。
轟くん。
彼を見ると我関せずといった感じに座っていて目が合った。
数秒合ったがすぐに自分からそらした。
彼はなんだか苦手だ。
お昼になって百ちゃんと一緒にランチルームでご飯を食べることになった。
「…悔しい、じゃんけんで負けるなんて!」
「副委員長になったんだからいいじゃない」
「類さんは自分に投票しなかったんですね」
「私は人をまとめるなんてこと出来ないし、目立ちたくないし、中心に立ってるようなタイプじゃないから」
「でも、戦闘訓練の授業ではあなたがまとめて最前線にいましたわ。それにこれからヒーローになるのにそれはどうなんですの?」
少しジト目で見られているが私はそんなの気にしない。
「私は、自分にはないものを持ってる人がなればいいって思ったから投票入れたの。
それにちゃんとこの数日過ごして皆を見て決めたんだから私はそれでいいと思ってるのー」
「…では、どちらに投票しましたの?」
彼女を見ると知りたそうに気にしてる素振りの顔がみえる。
それが可愛く見えるのは私だけでしょうか。
「…ひみつー」
「そんな!」
贔屓目なしに決めたんだからと内心楽しく思いながらお弁当のタコさんウインナーを食べた。
その時
大きな警報と放送が鳴り響く。
セキュリティ3が突破されたと言っていて近くの先輩が校舎内に誰か侵入してきたと言っていた。
「類さん行きましょう!」
屋外への避難命令に従って非常口に向かって行くも、生徒全員が急いで同じ出口に向かうためパニックが起こってしまっていた。
おかげで人の波に流されて百ちゃんとは逸れてしまった。
またどんどん押してくることもあり誰かの足につまづいて転びそうになる。
その瞬間横から押されて体が倒れてしまった。
あ、ヤバいと思うのもつかの間。
手を突こうとして衝撃を和らげようとする。
が、誰かに手を引かれ体を支えられた。
「大丈夫か?」
轟くんだった。
人が押し集まる中、私の体を支えて目の前にいる。
「あ、ありがとう」
身長差約20p以上あり、狭い中での苦手な人との接近で反応が遅れてしまった。
「侵入者はヴィランじゃないみたいだ」
私からは見えない窓の方を見て言った。
一体なんだ?
体をよじったとき、大きな声が聞こえた。
「大丈ー夫!!」
見るとEXITの表示板の上に飯田くんが変な張り付き方をしていた。
「ただのマスコミです!なにもパニックになることはありません、大丈ー夫!!」
その言葉に安心したのか皆をランチルームのそれぞれの場所に戻っていく。
ホッと息をつくと人混みの中でキョロキョロと辺りを見回してる百ちゃんがいた。
彼女のところに行こうと轟くんから少し離れた。
「…轟くん、一緒にいてくれてありがとう。助かった!」
「…危なかったから助けただけだ」
彼の言葉を聞いて笑って、百ちゃんのところに向かえば私を見つけると心配しました!と怒られてしまった。
委員決めを行う際に、緑谷くんから自分は委員長を降りて、飯田くんが良いと皆に伝えられた。
「あんな風にかっこよく人をまとめられるんだ。
僕は…飯田くんがやるのが正しいと思うよ」
ランチルームでの事を見ていた皆が賛成をし、こうして飯田くんが委員長になったという話。
それに百ちゃんがまた不満そうなのをまた私がなだめたのもまた別の話。