進撃の暇なき連鎖兄弟
□襲撃
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みろりんの目線がフと、外れる。
周りから、無数の黒が、飛びかかってきた!
緑「臥せて!!」
みろりんの手がリリアの後頭部にかかり、押し下げた。
その力のまま、床に臥せる。
みろりんに飛びかかってきた黒一人の上に軽々飛び上がるみろりん。
みろりんの速さにおののいた黒は、みろりんの姿を見失い固まった。
端からさらに複数の黒が、襲いかかってきた。
固まった黒の首を掴み、遠心力をかけながら体重移動する。
みろりんを取り囲むように襲ってきた黒共は、憐れ無惨にバサバサと血飛沫をあげながら切り裂かれた。
軸にしていた黒に留目を刺すみろりん。
身軽に体を着地させ、黒ボスを睨み付けた。
黒ボスは目を細めた。
黒ボス「なるほどな。元、黒のお前らが、この組織を抜けれるだけの力を持った。お前らが派生した理由はそれか!」
冷たい銃口がみろりんに向いた。
一瞬、目を見開いたみろりんは、響き渡る銃声の弾道を即座に見抜き、ギリギリ回避した。
みろりんの頬を掠めた弾痕が、鮮血を伝わせる。
頬に流れ落ちた血を片手で軽く拭き取ると、手を振り下ろした。
みろりんの血が、倒れている敵の背に細かく降り注いだ。
黒「銃声だ!どうなっている!」
扉の外から聞こえた声が、ゾロゾロと押し入ってきた。
新たな黒が、ズラリと集う。
黒は、目の前の惨状に驚愕した。
黒「貴様、一人で殺ったのか!!?」
カチャ、カチャ、カチャ………………
二人を取り囲むように、複数の銃口が向けられた。
絶対絶命………………
もう、終わりだ――――――――――――!!!!
頭の中で『死』を覚悟した瞬間だった。
ドバーーーーーーーーン!!!!!
後頭部から、物凄い衝撃波。
みろりんはリリアの側に素早く移動し、頭上からきつく抱き締め、爆風を庇った。
重厚な扉が木っ端微塵に吹き飛ぶ。
何人かの黒はその爆風の巻き添えになったようだ。
腰の両側に得たいの知れない機材を身につけた男たちが表れた。
ゴロ「馬鹿か!鍵のかかってねぇ扉をふっ飛ばしてどうする!?!」
金「え!!?鍵掛かってなかったの!?でも、ほら、何か、いかにも、鍵してますーーーって、雰囲気だったじゃない!?」
爆風で舞い散る塵の中から、聞き慣れた声がした!!
リリア「ゴロさん!金ちゃん!」
イツオ「よぉ!お姫様を迎えに来てやったぜ!」
みつお「なーにがお姫様だ。」
よつお「疫病神の間違いだろ。」
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