一個旅団兵士長と月の輪

□月影(げつえい)6
7ページ/10ページ

溢れ出る潤滑は狭く締め付ける隙間に、押し入る力を受け入れる。

アイシャ「ああぁっ―――――――――――――!」

瞬時に身体がビクッと跳ね、全身に力が入る。余りの刺激にリヴァイの体にしがみつく。

リヴァイはアイシャを見下ろしたまま止まっている。

アイシャは少しずつ全身の力をぬき、リヴァイを見上げた。

リヴァイ「俺が、欲しいか?」

アイシャは、悩ましげに見つめ、頷く。その瞳にリヴァイは惹き込まれる。

止んでいた衝動が音を掻き立て、始まる。
理性を投げ捨て、本能の赴くままに打ち鳴らす。

先にある刹那を考えれば考えるほど、強く、激しく、突き動く。

きつく締め付ける中に、その深みを更に求め、奥へ奥へと押し入る。

こいつを壊してしまいたい――――。
リヴァイの中の激しい感情が高潮を欲し荒ぶる。

太く割り入る荒波は、溢れ出る潤滑により全てを受け入れられる。

その刺激は時に、後ろから、横から、角度や向きを滑らかに変え激しく攻め立てる。

二人の鼓動が早まり、その頂へ誘う。

階段を登り詰めるアイシャは、漏れ出す声を止めようと手で口を押さえた。

しかし、止まない衝動の中、悪戯にリヴァイの手がその手首を掴みとる。

リヴァイ「俺の名を呼べ。」

刺激に臥せっていた、アイシャの瞳が開き、恥ずかしそうに眉を潜める。

吐息を交わせながら、より一噌、激しく求める。

リヴァイ「俺を呼べ!」

アイシャ「んっ……、リ…リ……ヴぁ……いッ…」

リヴァイ「もっとだ!」

アイシャ「リヴァイィィ、ッ……っあぁあっ!」

突き鳴らされる音と声に登り詰める身体。

急激に押し寄せた、快楽の高波にアイシャの全身がビクッ…ビクッ…と痙攣する。

その高波と快楽の絶頂に堪え兼ねたリヴァイは、摩擦熱の根源を引き抜いた。

熱から解放されたそれは、自らを大きく押し揺らし、粘度を帯びた白濁の液体をアイシャの体に撒き散らす。

リヴァイから放たれた液体は、アイシャの身体に生温かく降りかかると、ゆっくり流れ落ちる。
その感覚に、この上無い多幸感と憂いを覚え満たされた。


まだ肩で呼吸する二人。

リヴァイが見つめると、優しく微笑みながらアイシャも見つめ返した。

リヴァイ「俺を、感じたか?」

アイシャは、少し照れたように頷いた。

それを見たリヴァイが、フッと笑い、額と額を合わせた。

リヴァイの優しい笑顔を見たのは初めてだった。脳裏に刻み込まれる。

二人は、抱き締め合い口付けを交わす。

幸せな時間が刻一刻と過ぎていった。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ