Book

□精神と睡眠A
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「あっ、ミンホ!!久しぶりだね」

「アンダー、」

「2週間ぶり?お互い忙しいかったからかなー、全然合わなかったよね」







ー精神と睡眠A








ミンホは大変萎えていた。

何に萎えていたかというと、アンダー・ファントブックのえろさに気づいてしまった自分についてだ。

なぜ友人のえろさに気づいてしまったかというと、ちょうど2週間前、アンダーとペアで仕事をした日。ふざけたアンダーがミンホはヤキモチを妬いているといい、しまいには「ミンホ耳まで赤い」「なんかおいしそうだね」とまで言ってきた日。

吐息交じりのおいしそうだねという言葉に迂闊にも体が熱を持ってしまった。



あの日から、アンダーのえっちな顔や、声が頭から離れないのだ。

えっちな表情の友人が夢に何度も出てくるのだから、ろくに寝れたものではない。

2週間2人が会うことがなかった原因は、決して多忙であったからだけではない。ミンホがアンダーを避けていたからだ。

しかし、いつまでも避け続けられるわけもなく、とうとう偶然、出くわしてしまった。



「ミンホはもう仕事終わったの?」


「あ、うン、もう、終わっタ」



じゃあ、住居棟かえろ〜


アンダーは間延びした少し眠そうな独特の話し方でそう言うと、住居棟へ向けて歩き始めた。
ミンホはアンダーの斜め後ろをついていくが、どこを見ていいかわからず、歩きながら自分の足元を見る。いつもアンダーと会話するときはどこを見ていただろうか。

自分は自然に会話できているのか。友人を変な目で見てしまった申し訳なさや、変な緊張から、手のひらに汗をかいてきた。



「ミンホ、」



急に少し前を歩いていたアンダーが振り向いて、止まった。


「!わっ!」


急停止したアンダーにぶつかってしまいそうになり、飛びのいてしまう。
ミンホのその大げさな反応にアンダーは驚く。


「ちょ、どうしたの。やっぱりミンホ変。俺になんか隠してるんでしょ」

「べっ、別になにもないヨ」

「いや、絶対変。何?俺なんかした?」


アンダーがずいっと一歩前に出る。2人は身長があまり変わらないため、顔が近い。


「なにもないっテ…」

「絶対うそ。…てか、ミンホ顔真っ赤」

大丈夫?熱?と伸ばされたアンダーの指先が前髪をかき分けてミンホの額に触れた。


「っ!」

またも大げさなくらい飛びのいたミンホにいよいよアンダーが、怪訝そうな顔をする。


「なに?俺に触られるの嫌?」


「いや、そ、そういうわけでハ…」

「でもこんなに飛び退かれたら嫌そうにしか見えないけど…」

「そうじゃないヨ…」






「じゃあ……触ってもいい?」














「ちょ、ちょ、ちょ、なにこレ、なにするつもリ!!」

「何って…ミンホに触ろうとしてるの」

「えええ?ええ?ついていけない、なに、なんで、そんナ」

「だって、そんなビクビクされて飛び退かれたら、いい気はしないじゃない。」


いたずらそうな顔でニ、とアンダーが笑う。


「だから、」


「仕返し」










「さあミンホ!どこになら触ってもいい?」

「どこも嫌ダ!!」

「優しくするから、ほら」


なにこれ?!なにこれ?!

ミンホは半強制的、いや完全強制的にアンダーの部屋に連行され、ソファに座らせれていた。

なんなんだこの状況は。


「あは、ミンホ耳真っ赤…」


「…、」


「ミンホ、耳、触ってもいい…?」

「いやに決まってるだロ!!」

「おねがい…、俺に見られて真っ赤になってる可愛いとこ、すっごく触りたい、」


「…、…、」


こいつ…絶対楽しんでル!!


ミンホはアンダーを睨む。アンダーは可笑しそうに、あはは、なんて声を出して笑って、色気全開の顔で、「だめ…?」なんて聞いてくる。



俺はいつまで耐えられるだろうか。









ちゅ、


「っ、アンダー耳ばっかりやだっテ…!」


アンダーはミンホの耳を「赤くて美味しそう」というわけのわからない理由で口に含んでいた。

軽く歯を立てられるとぞくぞくして、内腿が震える。


「ン…っ、…、…、は、」


はあ…


アンダーが色っぽく息を吐く。



「ミンホなんかおとなしくて可愛い。俺に触られるの嫌そうには見えないのに、なんであんなに飛びのいたりするの」


クスクス笑ってアンダーが言う。


「ミンホ、触って欲しいとこ言えたら、どこでも好きなとこ触ってあげる…」


アンダーの顔が近づき、唇同士が触れるか触れないかのところで止まる。


「…、…」


「ねえミンホ…どこ触ってほしいの?」



アンダーの口の動きに合わせて上唇がほんの少しだけ触れる。


「…、…」

「ミンホ…」





近い位置でアンダーの呼吸を感じる。





ミンホの顎がゆっくり、アンダーに吸い寄せられるように上がった、もう少しで触れるところで、

指で阻止される。



「まだだーめー、ちゃんと言えたら、でしょ」


と、クスクス笑ってアンダーがすっと距離を取る。
一瞬、離れたアンダーを追うようにミンホが前のめりになる。



「そんなに俺とキスしたかった?」


「ッ!!殺すヨ!!」


あははと可笑しそうに笑いながらアンダーが言う。
ミンホは照れと怒りで顔を赤らめた。



「本当もうやダ…!!」


「ごめん、ごめん」




「んで?触って欲しいとこは?」


唇がまた少しずつ近づき、ミンホが少し顎をあげればキスできてしまう距離で止まる。




「ちゃんと触って欲しいとこ言えたらさあ、」


アンダーの唇の動きに、釘付けになる。


「キスしてあげてもいいけど…?」











ちゅ、ちゅ、




どちらからともなく何度も角度を変えて唇を合わせる。


「アンダー、アンダー…っ、舌は…?舌入れさせてほしい…っ」


「ん、舌はだめ…、」


「…っおねがイ…、いれたい、アンダー、」



いつもにこにこしているミンホが、眉間にしわをよせて、必死そうな表情で見つめてくる。


えろい、



「、わかっ、たいいよ。舌いれ、んむぅ、」



言い終わる前に早急な動作で噛みつくように舌をすわれた。



れろ、ぢゅぅぅ、ちゅ、



「はあっ、アンダーの舌、やわかい…、とけそウ…、えっちすギ…」


「んは、ぁ…、あはは、ミンホ、必死でかわいい…んむ、」



「ぢゅ、ちゅ、…っは、うるさイ」



アンダーはミンホの膝の上に乗ると、満足そうに見下ろして、また唇を重ねる。

アンダーは高いところが好きだ。木の上とか、段差一段でも。
だから今も俺の上に乗って満足そうな顔をしたんだろう。
そう思うとなんだか可愛くて、えろくて、たまらなくなった。






「あっ!ミンホの、硬いの当たってる…、」



「…ん、は、そんなとこ座ってるからでしョ…?」



ミンホは腰を突き上げる。
お互いの熱が擦れて、アンダーは身をよじった。


「アンダー…、アンダー、」

「ッ、ミンホ、耳元やめて…」


「耳弱いノ…?耳、きもちい…っ?」

「ちが、」

「耳元で話すと、内腿ヒクヒクして…、あー…っえろい…」



ミンホの方がエロい…


アンダーはそう思った。
見慣れない眉間にしわがよったストイックそうなエロい表情。



下から突き上げるミンホの腰使いがどんどん激しくなる。


「ミンホ、んぅ、あ!あ!激し、からぁ…!」


「はっ、ん、あ、アンダー、アンダー、かわいい、ズボン濡れてル…、気持ちいノ…っ?俺のと擦れてきもちイ…っ?」

「うん、うん…!気持ちいい…ッ!ミンホの気持ちいい…!」

「ーーーはぁっアンダーっ、えろい、かわいイ…っアンダーっ、かわいい、」

「ミンホ、あ゛、んッ、もう、無理ぃ」

「いいヨ、アンダー、出していい
ヨ…」


「ーーーーーッ!ーーーーッ!ーーーッ!」















「ミンホ、なんで俺が触るとあんな大げさにビクついてたの。2週間全く会わなかったのも普通に考えて変だし。俺のこと避けてたんでしょ。」







(「いや、なんか、アンダーのこと意識しちゃって」)





なんて…


言えません…。

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