ロリポップメラゾーマ

□10.神眼を持つ者
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また夢を見ているオレがいる。
おかしいな、確かタコメットをクロノスが始末してからオレは・・・・・・
仕方がないな、また夢に付き合わされるか。
今回は何を見る。オレに何を見せる。

メイズ。

迷路だ。オレは今迷路の中にいた。
木で作られた迷路だ。
確か不思議の国のアリスではここでトランプの兵隊に追われるんじゃなかったか?
って想像したらマジで追われるんじゃないか。

足音がする。分かりやすい。
知っている人がいるとわからせる足音だ。
後ろを向く。法皇就任時の服を着た兄貴だ。
しかし、前に見たはずだ。
兄貴がオレを追いかけ、殺しかける夢を見たんだ。

「貴様が産まれたのが間違いだった。
法皇に就任するのも間違いだ。
貴様がいなくても問題にはならない。
僧侶という重要職が出来たからだ。
いなくても私にもその代わりが出来た。
運よく必要だっただけだ」

はじめは言っていることが意味不明。
でも後半は、マジで兄貴が言いそうなことだな。

そのマルチェロの後ろから次はクロノスが出てきた。

「僧侶として運よく使えるようになったのは今からだ。
私たちが旅をしていた際には使い物にはならなかったからな。
今更なにをしようが興味ないわ。
あんたがなにになろうがな!!」

オレは目を閉じた。
迷路で走れないダンジョンだが、でも飲まれるぐらいなら目を閉じる。
目を閉じて、耳を塞いで、思考を閉じろ。
あくまでこれは夢だ。
これは兄貴やクロノスが言っていることではない。
まあ、思ってるかもしれないが。
思ってるかも、しれないが・・・・・・?
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