ロリポップメラゾーマ

□02.腐女子ですが何か?
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「ねぇ〜ククール〜
疲れた〜眠い〜抱っこ〜おんぶ〜」

いつからガキの子守りをオレはするはめになったんだ。

グレン城下町到着。
坂やレンガが目立つ町だ。
鍛冶とか出来そうだよなと思う。

ユウコは何も言わないが、
この世界に人間はいるのか?
肩に角のある種族がいるんだが、なんだあれは。
もしかして人間がレアな世界か、人間がいない世界か。

「ん?
あー、あれはオーガだよ。
かっこいい種族だよね。この世界は人間が絶滅後らしいよ。
だから人間はレアみたいな?」

「マジか。まあ言葉が通じるなら人も別の種族も差はねぇな」

オレの世界にはエルフはいたし、モンスターが住む三角谷があったりした。
種族の差をどうこう言うより、自分を見直すべきだ。
それは旅で学んだ。

「ねぇ、宿屋代ある?
泊まりたいよ〜眠いよ〜
マラソン大会より動いたよ〜」

マラソン?
動く大会らしいな。
気力がないから深く聞く気もないんだが。
とりあえず、モンスターをちまちま倒したので金はあるはず。

・・・・・・!?
金があるはずのポケットに別のものもあるんだが。
とりあえず取り出してみる。
手のひらに収まるサイズ。
スライムピアスだ。

「ラッキーだね。
つけておいたら?守備力上がるよ。
でもなんでまたスライムピアス?
まあプラス値つけられるしOKOK!!」

普通に考えて呪われていたらどうするんだよ。
敵からの贈り物かもしれないし。
スライムピアスってのがまず怪しいんだよな。
嫌だな、つけたくないな。

「で、宿屋代は?」

「はいはい。ありますよ。
お嬢様だな、お前。」

「この階段上ればあるよ。
行こう行こう宿屋!!」

明るすぎるガキの子守りは嫌だな。
マジでこんなガキを異世界に連れ出したがる奴とか変態しかいねぇな。

「ククール!!遅い早く早く!!
・・・・・・クックル〜!!」

「変な呼び方するな!!」
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