黒を纏う聖堂騎士団員

□20.マイエラ修道院院長候補
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「で、兄貴を探してなぜマイエラ修道院に来るんだよ・・・・・・
いたらヤバいだろ。かなり」

「オディロ院長のベッドの下で寝ている可能性が・・・・・・」

「ない。絶対ない。
つかすでに新しい院長が決まってるだろ。」

ククールはのんきにマイエラ修道院に入りました。
そこにいたのは、待ってましたと言わんばかりの団員達でした。
土下座のハゲ集団に黙り込む二人。

「・・・・・・あ、失礼しました。」

「待ってくれククール!!」

ククールはハゲに泣きつかれて引きずられました。
かわいそうに、泣きついたのが女なら万々歳ですが。

「ニノ法皇が新たな団長と院長を決めろとうるさい!!
だからククール、なる気はないか!!」

簡単に言います。

なりたくないからなってください。

です。
マルチェロのあとは確かにやりたくない。
しかし、ククールはやる気なんてなく・・・・・・

「旅が終わったらな?」

「終わらせない気か、私に押し付ける気か。
どちらにしろ、バカか、ククールは」

「いやいや。馬鹿じゃないさ。
アホぐらいにしてくれ。
それに美しいレ・・・・・・」

ククールはクロノスをレディと呼ぼうとして黙りました。
言ったらいけない気がします。
マイエラの男たちの目の前では。

「世の中のレディを放っておくのは主義に反するからな」

「そうか。私には心に決めた人がいるから」

「そうか、クロノスにも・・・・・・
て、は?」

クロノスのあんまりな発言にさすがのククールも動揺している様子。
まさか恋人がいるからなんていうとは考えていなかったようです。
恋人って誰さ。

「クロノス・・・・・・
心に決めた人って・・・・・・まさかあに・・・
ぐはっ」

冷静な平手打ちをされ、ククールは負けました。
さすがです、クロノス。

そしてハゲたちはククールにすがりました。
助けてくださいと。

「・・・・・・マジ、旅が終わったら」

ククールはマジ、旅なんか終わるなって思ったでしょうな。

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