黒を纏う聖堂騎士団員

□9.王様?あれが?
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「王妃が死んでから葬儀モード中アスカンタ。
よし、アスカンタ王に会いに行くか」

葬儀モード中でも容赦なく王に会いに行くエイト。
そんな状態で24時間365日城に入れる国ってなんだろう。
とりあえず皆さんでぞろぞろ城に入ります。
はたから見たから修学旅行に見えます。
ククールからしたらマイエラ修道院で葬儀したばかりで、アスカンタまで葬儀モードとうんざりです。

「黒い服って萌えるんだよな」

「・・・ククール、うざいぞ。
アスカンタの王妃が死んだのは修道院にも知らせが来ていたな。
ただしだいぶ前に!!」

クロノスとククールは思い出します。
アスカンタの王妃の葬儀にマルチェロが呼ばれていたあの日のことを。
『金を巻き上げればよいものを・・・』
オディロ院長がどんな顔をしていたか。
想像してみたら悲しくなります。

「あ、あれかな、アスカンタの王は。」

「おい、エイト。
夜中に城に入ると侵入した気分だぜ。」

「城が入れと言っていたから入ったんだよ。
タンスが盗めと言うから盗むように」

犯罪臭漂う発言で全員がエイトを見つめるなか、さらにあぶない発言をするエイトさん。
みんなして、『アスカンタの王が怒って全兵士を使ったら危ない』としか考えていません。
ドルマゲスを倒す旅が、国を壊す旅になります。

「泣いてばかりの子猫ちゃんというより、ミジンコちゃんみたい。
自分の私欲のために葬儀モードってやっぱり王様だな〜むかつく。」

「エイト・・・マルチェロみたいなこと言うなよ。
あくまでドルマゲスを倒す勇者候補なんだから。
王様を刺激するな」

「あ、あたしたちの旅が危ないものになるじゃない!!
仇うちどころか、死んじゃうじゃない・・・・・・
今怒らないのが神よ。」

「ゼシカもククールも気づいていないんだな。
あの王様・・・泣き疲れて寝てる。
だから言いたい放題。なんなら叩いて起こそうか。」

「「起こさなくていい!!」」

クロノスはそうかと呟くだけです。
まさかアスカンタの王は疲れて寝てるとは。
確かにあれだけ泣いたら疲れますね。
寝ているなら納得します。
とりあえずエイトは満面の笑みで・・・・・・

「立ち直らせて恩を売ろう!!
そして国宝寄越せ♪」

このエイト、二週目だろ。
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