黒を纏う聖堂騎士団員

□8.そうだ、冒険しよう。
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オディロ院長の葬儀を終え、ククールを追い出し満足したマルチェロ。
一段落してオディロ院長が残した手紙を思い出しました。
疲れを感じるまですっかり忘れていたようです。
マルチェロも疲れるのか。

オディロ院長はククール、クロノス、マルチェロにそれぞれ手紙を残していましたが、
なんとM字野郎は二人の手紙を暖炉に入れてしまいました!!
燃えているぞ、手紙が。

マルチェロは自分の分だけ手紙を読みました。
はじめの方はオディロ院長のギャグです。
そしてマルチェロの黒歴史まで書かれています。
黒歴史は黒歴史ですので言わないであげましょう。
その手紙の中には気になる文が書かれていました。

『クロノスをマイエラ修道院から出してはならぬ』

マルチェロは慌ててクロノスを部屋まで見に行きました。
予想は的中。
クロノスはすでに部屋にはいませんでした。
荷物もないのでマイエラ修道院にはいないでしょう。
机にはクロノスの日記が置かれていました。
マルチェロは日記を覗く趣味などありませんが、手にして開きました。

『わたしはオディロいんちょうにひろわれました。
ひろわれるってなんだろう
きれいなペンダントをオディロいんちょうはわたしてくれました
おかあさんのものかな?ならいいな』

明らかに子供の字です。
マルチェロは一番最後のページを開きました。

『マルチェロ団長、無断で出ていくことをお許しください。
オディロ院長がいない今、私がマイエラ修道院にいる意味がありません。
すみませんが日記は燃やしといてください。

追伸
さっきククールが馬鹿したので、メラミを唱えたらメラゾーマになりました。
「メラも積もればメラガイアー」』

部屋の一部が黒く焦げているのはそのためか!!
、と思いながら予算計算をしそうになるマルチェロ。
とりあえずマルチェロは日記をしまいました。
なんだか捨ててはいけない気がするのです。
別にマルチェロは「レッツ腐敗防止 永久保存!!」の趣味はありません。











その頃、クロノスはマイエラ修道院を遠くから眺めてました。
もう二度と来ることもないさ、なんて思っていません。
ルーラを使えばいつでも来れます。
来る度にマルチェロの頭でも見てやりましょう。
それに未練たらしいのは女より男なんですよ、マジな話。

「クロノス、置いていくぜ!!」

ククールはさっさとマイエラ修道院から離れようと言わんばかりに言います。
内心未練がましい野郎のくせに、なんて言ったらかわいそうです。
ゼシカは自分の普段着を見せびらかしながらクロノスに言います。

「男装の必要もないんだから、これでも着ない?
前髪も作った方が絶対可愛いわよ?」

ゼシカに比べ、実は胸のないクロノスは苦笑いで対応します。

「あはは・・・奮発してクロノスの装備は用意するよ。
これからよろしくね」

エイトは爽やかな笑みを浮かべて言いました。
え、一人足りないって?
モヤッとボールの頭の人ですか?
大丈夫です。一応勇者一行ですから。
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