黒を纏う聖堂騎士団員

□6.クロノス女性疑惑
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女が一人混ざる漫画やアニメ、ドラマはよくあります。
展開としてハーレムになるか、気難しい又はドS男子がその女子に惚れるか。
大抵二択。
これまでの話を読む限りそんな展開にならなさそうである。
語り手=作者=神である人物からすると不愉快な展開である。

そんなクロノスにやっとありがちなピンチが訪れました。
女性疑惑です。
物語がハイスピードに展開するありがちシナリオですが、
マルチェロもククールもオディロ院長も知っています。
知らないのはサブキャラたちです。
サブキャラには情報は与えないゲーム世界の展開です。
とは言いますが、クロノスには女性疑惑というのは邪魔なものです。
出来れば速やかに疑惑を消してしまいたいはず。

噴水前で女性疑惑を話し合うサブキャラ集団を発見しました。
ツルピカハゲから顔長ハゲまでさまざまです。
娯楽が少ない修道院内では噂すら遊び道具です。

「クロノスの女性疑惑?
あいつ、言われてみれば腕細いよな。」

「それに水浴びは絶対に皆の前だとないよな。
あれは女だからか?
あり得なくはないが、マルチェロ団長とオディロ院長が許さないだろ。」

「マルチェロ団長か〜いいよなあの体格。
あの筋肉、あの目付き、そして強い!!」

「マルチェロ団長から一度でいいから拷問受けたいな。
ククールはいつも叱られてるから譲れってんだ」

「だよな。ククールはドニに行けば女がいるんだ。
マルチェロ団長まで独り占めかよ」

話の内容、逸れてますが。
別にマイエラ修道院が危ない集団だとか言いたいのではありません。
この会話は引くのが当たり前です。
なんだか疑惑を忘れてくれそうなので放置しても良さそうなものですが、
マイエラ修道院の野郎は楽には済みませんでした。

「クロノスが女だろうが男だろうがポジションは変わらないな。
可愛らしい涙を浮かべるクロノスが目に浮かぶぜ」

明らかに危ない変態野郎。
マルチェロのメラゾーマで燃やしてください。
まさかご褒美扱いにはならないよ・・・ね?
きっと大丈夫だよ、燃やそう。
これがいたら危ないはずです。
クロノスもククールもマルチェロも。

そんな時にタイミングの悪いクロノス。
冷静に危ない集団の横を通ろうとしています。
やっぱり止められました。

「クロノスさ、お前。
女性疑惑かかってるって知ってるか?」

「初耳」

「ちょっと確認させてくれないか。
疑惑なんて嫌だからさ」

「・・・背中に傷があるから嫌なんだ。
はぁ・・・」

脱がないで脱がないで。
この集団は危ないから。
と、言う前にクロノスは大胆に胸をみせびらかしました。
大胆さに全員口を塞ぎます。

「男だがなにか?」
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