黒を纏う聖堂騎士団員

□4.ベホマとメラゾーマ
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別にククールがいないと部屋が広くていいとか、
ククールがいないと騒がしくなくていいとか、
ククールがいないとすごく不安になるとか、
思ってはいないと口に出したいクロノスさん。
お外を見てみると深夜です。
さて、ククールはどこにいるでしょう。
正解は・・・早押しボタンで答えるか、CMのあとか、どちらがいいかな。
お分かりの通り、ドニの町にいます。

(マルチェロにばれたら、連帯責任で私まで説教だ。
でもククールがいないと楽なのは事実なんだ。)

あ、連帯責任で叱られるんですね。
あれが同じ部屋だけに。
不安すぎて寝れないクロノスは、ベッドに仰向けで死んでみる。
このままあの世に行けば楽だ、とか言わないでください。
そんなクロノスは懐かしい夢を見ました。
オディロ院長に拾われた時のことです。

冷たく刺さるような雨の中。
ひとつの馬車が通ります。
そこにいらっしゃったのがオディロ院長でした。

そんなありがち展開で拾われたクロノスは、今こうしておかしな夢を見始めたのです。
懐かしい夢とはすぐに消え去るものですね。

その夢は・・・
マルチェロがククールをかまどに押し込める夢でした。

「・・・!?」

さすがに起きたクロノスでしたが、寝てから30分も経っていませんでした。
嫌な汗を拭きながら、暇を潰すためにこっそり部屋から抜け出しました。
マルチェロ団長の部屋が目の前にあると、スリルが楽しめます。
一度見つかると灰になるスリルが。
しかし、どうやら部屋にはいないようです。
不思議に感じたクロノスは、次に外から声が聞こえてくることに気づきました。

どうやら誰かが呪文を練習しているようです。
マルチェロに見つかれば灰になりますが、応援したくなります。
そう感じていたクロノスでしたが、その声がかなり聞き慣れた声だったため思考停止します。
し、しかも女性をイチコロにするあの声です。
クロノスは修道院生活が長すぎるため、全くわからない子に育ちましたが。

「ま、まさかマルチェロ!?」

そのまさかです。
しかも練習の呪文はベホマでした。
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