黒を纏う聖堂騎士団員

□1.三人の日常生活
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怒ると禿げると思います。
M字ハゲになるとかツルピカになり
よくても白髪にはなりそうです。
どこぞの誰かさんを思い浮かべます。
同じ部屋の人間にもかなり頭を見られます。

いや、相手も黒髪オールバックですが
M字でもデコが広くもありません。
むしろ狭くてバックに入りきらない髪が垂れ下がっています。
騎士様オールハゲなんて夢もロマンも糞もないじゃないですか!!
白髪扱いされた赤き生物ククールは、相方のクロノスを眺めました。

理由は簡単!!
この二人がいる部屋に近いマイエラ修道院マルチェロ団長殿が不機嫌だからです。

美形といわれるマルチェロ、クロノス、ククールですが
ストレス対象マルチェロが不機嫌だと美形が損なわれます!!

マルチェロの美形はいいのか、ですか?
勝手に怒って勝手に老けろとまで言いませんが、
怒りを怒りと感じないマルチェロですから大丈夫です。

「マルチェロ、常に怒っていてハゲないのか?」

「・・・・・・何に不機嫌なんだ?
ククール、見てこい。」

「嫌だな〜あんなお肌の天敵マルチェロと出くわしたら、
世の中のハニーたちが嘆くような肌に早変わり!!世の中の損失に関わる。
だから、ドニにでも行こうぜ。」

「損失になど1ミリたりとも存在しないから安心しろ。
そして一人で逝ってこい。
(翻訳 マルチェロに見つかり説教されろ)」

第一にクロノスにハニーなど必要ありません。
何故ならクロノスがハニーなんですから。
オディロ院長が拾い、マイエラ修道院に紛れ込んだ男装女子クロノスなのです!!
知っているのはマルチェロとククール、そして拾ったオディロ院長ぐらいです。

「あぁマルチェロと同じ部屋なら良かったんだがな。」

「あんな青いケダモノと!?」

「あんたとマルチェロがだ!!ドアホ!!」

ククールはなんだか悲しくなりましたが、忘れることにしました。
考えていたらキリがありません。
マルチェロのイヤミを考えていたらキリがないのと同様扱いらしいです。

「それよりククール。マルチェロは怒りと仕事を両立できるとは器用だな。
だから団長になれたのか?」

「それは関係ないだろ。
マルチェロはいつ寝てんだ?
そしていつからハゲてんだ?」

「存在が謎だからな。マイエラの七不思議を独占する気か、あいつは。」

「マイエラの七不思議といえば夜中にメラゾーマが聞こえてくるらしいぜ?
オレ、夜中はマイエラ修道院にいないから知らないけど」

居ろよ!!夜遊びすんなよ。
そう言いたいのですが、クロノスはとりあえず黙りました。
もしマルチェロの耳に入ったら連帯責任で説教になります。
ククールごときのせいで、とばっちりはごめんですから!!
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