The uncertainty of the future

□02.文化祭の当日
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文化祭2年は、執事服のイケメン女子に期待がかかっている。
しかし、例のイケメン女子の不在に2年は騒然としている。
何故ならイケメン女子は、喧嘩を起こして未使用の教室で書き取りをさせられているのだ。
ゆきのは呆れかえり期待の執事をどうするか考えていた。
誰しもがゆきのがやればいい、と考えている。綾瀬は遠慮なく言う。

「柊沢を連れてくればいいんじゃん?
つか文化祭に書き取りとか、マジヤバ」

「悪いのは喧嘩相手と柊沢だ。
喧嘩両成敗で書き取りをするのは当然だろう。
文化祭だからしないなど理由にならん」

「でもよ〜目玉ないんだぜ?
俺らがメイド服着て、来る客なんざいねぇよ」

マークは自分が着ているメイドを摘まんだ。
南条も習うように自分が着るメイドを眺める。
男性のメイド服姿など吐き気以外に何があるのだろうか。娯楽にもならない。

「このオレ様にかかればメイド服も着こなせるぜ」

「上杉、あんたの頭はヅラだろう?
ロンゲにしてメイクすればそこそこいけるんじゃないか?」

「メイクならエリーに任せたら?」

ゆきの、ピアスにいじられながらブラウンはメイド服を着て見せた。
似合うというより馬鹿な男子にしかみえない。普段と変わらない姿に見える。

「なんだか、街中にいそう。パス1」

「実は趣味だった、とか」

「世界は広し。趣味でも何も言わん。」

「予想外に似合うじゃないか」

「ブラウン、すごいね。キモいよ」

ピアスがさらりとキモい発言を飛ばした。
すっかり悲しくなったブラウンは、自分のメイド姿を写真におさめることはなかった。
南条がメイド服を着ると、体だけ女子に見えて仕方ない。
ゆきのが嫌がる南条のセットされた髪を濡らし櫛を使う。なんと、女子らしくなった。

「な、なんなのだ!!」

「南条こそ趣味っぽいな!!」

「やっぱ、パス1
第一、男子がメイド服とかありえないしー」

「お坊っちゃんがメイド服か。いいプレイだよ」

「ピアス、その発言ヤバイ」

まったく喫茶店らしくする気のない彼らだが、何やら楽しそうだ。
南条圭が意外にメイド服が似合う事実も知れたなら良いとしよう。
そう考える悪い奴もいる。例えばマークやブラウン、ピアスなど。
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