おそ松さん夢

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時計の秒針が正しく時を刻んでいる
布団の上でうな垂れる私が見ているのは飾り気のない部屋の中


お腹を見て昨日の行為が目に浮かんでくる。
するとこみ上げるモノがあった

私は駆け出してトイレに駆け込むと胃の中のものを戻す!戻す!戻す!

もはや中身など無く、それでもこみ上げる吐き気に対し私は神経をさらにすり減らしていたのだ

黄色い胃液が見え、体力を消耗しきった私にはもう立ち上がる元気もない

便器としばらくにらみ合いをしていると声が聞こえてきた。

「なんで...なんで戻ってきたの!!」
居間から大声。じゅーくん?

「やめろ十四松!彼女怯えさせてどうすんだ!」
おそくんの真面目な声。

気になる...でもいとこたちに会いたくない。

耳に響く大きな破壊音。
おそらくじゅーくんが何か壊したのだろう

足音がこちらに向かってくる

「茉莉ちゃん!!」
便器とにらめっこしてた私の元へじゅーくんが来た。

「お願い...彼女を助けて...」

「じゅーくん。何があったの?」
居間の方へ引っ張っていくじゅーくん。
私は待って!と言った。

「今はその...イトコたちに会いたくないの」
キョトンとしたじゅーくん。

と思ったら微笑む


「大丈夫。今は一松兄さんはいないから。それにもうカラ松兄さんも手は出してこないよ?」
殴られたような衝撃。

おそるおそるどういう事?と聞いた

「あの女の人いたでしょ?一松兄さんが追い出したんだ。」
そうだ。
色んなことが立て続けに起きてたから忘れていた。
あの女の人帰ったんだ。

「それとカラくんが手を出さないってのはどういう関係が?」

「一松兄さんが追い出した後、カラ松兄さんに全部話したんだ。それで茉莉ちゃんに相応しいのはどっちかって。」

眩暈がしてきた。

「だから。安心して茉莉ちゃん」
そう言ってじゅーくんは
扉の無くなった居間に私の手を引いて行く


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