おそ松さん夢

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「茉莉ちゃん...」
チョロくんが話しかけてくる

「なぁに?」
私はポテチの袋を彼に向けた。
彼が2枚ほど取ったのを確認すると自分の方へ戻す。

「誰にするの。僕ら従兄弟の中から」
チョロくんの爆弾発言。私は動きを止める

「...どういう意味で?」
チョロくんとはいい意味で男女の双子みたいな感じだった。
他の従兄弟にはやらない悪戯を私はチョロくんには遠慮なく行う。

遠慮が無いってだけじゃない。彼については信頼性がちょいと違う

「トド松と一松...茉莉ちゃんには見せてないけど寝る前とかあいつらかなりドンパチ喧嘩してるんだよ。僕としてはそろそろ決着つけて欲しいんだよね。うるさいし。」
ポテチ貸してと付け加えたチョロくんはそう言った

ポテチの袋を渡した私は手元のお茶を口に運ぶ

「チョロくん含めて従兄弟たちは皆従兄弟としか見てないよ。」
のどを上下させれば思ったことを口にした。

「カラ松兄さんのことは?」
チョロくんの質問にドキッとした。

「カラくんも一緒だよ。従兄弟。」
これはウソ...かもしれなくないかもしれない。

「まぁ、カラ松兄さん。女の子と歩いてたし前」
チョロくんのひと言に慌てて本当に!?と聞き返した。

「ウソだよ。でも茉莉ちゃんの気持ちはなんとなく分かった。」
チョロくんと目を合わせられない。
図星だもん。

「...間違いなく私の初恋と呼べるものを選ぶとしたらカラくんだよ。でもそれは昔の話であって、カラくんは私を従兄弟の1人としてしか見てないよ」
チョロくんは黙って話を聞いてくれている。

「僕はいいんだよ。茉莉ちゃんが幸せになれそうなら。...大丈夫。茉莉ちゃんを泣かしたら僕がなんとかする。」
チョロくんの言葉にくすくすと笑いがこみ上げてくる。確かにこの人ならありえそうだ。

「自分の気持ちに気づかないふりも疲れちゃうよね。...チョロくんありがとう」
私がすっきりした表情を見せれば満足そうな彼の顔。

「誰にするの?僕には聞かせてよ」



ひと呼吸おいて私はお茶を飲み干す。
緑茶の苦味が口に広がった。


「今が決断の時だとするなら...カラくんがいい。特別な人になれるならカラくんの...」
それだけ言えば充分だと感じたのかチョロくんは頷いた。





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