おそ松さん夢
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「クソ松、トド松。話ある」
2人を呼び寄せる
肩を震わせる私をイチくんは抱き寄せた
「一松兄さんも狙ってたんじゃん」
トドくんが近くに来るがやはり怖くなってしまう
「茉莉には説明した。とりあえず元に戻った時のためにさっきの事は無かった事にするとよ。んで茉莉には常にクソ松と僕が傍にいる。」
「トドくんも別の場所の記憶があるんだよね?ちょっと混乱したんだよね?」
はぁー。と3人がため息をついた
「この世界は何なんだろうな。茉莉もこんなに鈍感じゃなかったよな」
カラくんは頭を抱える仕草。カラくんなんと失礼な。
「こっちの茉莉にだから言っておくけど僕も一松兄さんも茉莉が好きなんだよ?」
「そう言われても...」
困ってしまうしか言いようがない
「とにかく今は鈍感な茉莉がいるココから元の世界に戻るのが先決じゃない?」
イチくんたちからすればそれは正論だ。
「茉莉様、カラ松様、一松様、トド松様。夕食の準備が整ってございます。」
使用人が私たちに向けての声
「え?いくらなんでもはやくない?」
イチくんが声を上げた
「ウチの夕食は毎回こんな時間よ?でも少し早いかしら...」
「おフランス帰りの男性が時間を早めてこっちに向かってるのです。なので本日は早めにおやすみになるようにと、おそ松様が。」
なぁるほど。それで。
夕食の会場に移動し、2、4、6番目のいとこたちは目を輝かせていた。
「わぁー!すっごい!今日はお祝い事なんてあったかなぁ?」
トドくんはいただきますを即座にいうともぐもぐ言い始める
「ううう、雲丹だ。雲丹。」
雲丹に対しかなりの気持ちがある様子。声が震えてる。イチくん。ウニなんて食べ飽きたって...あ、そうか。違うんだもんね。
「この幸運をカラ松ガールズたちにも...」
あぁ、そういえばファンの女の子にこの前バラの花配ってたもんね。流石カラくん。...って!だからこの人はいとこだけどいとこじゃないの!
「築地の板前を手配して、特上寿司を用意したよ!茉莉、喜んでくれるね?」
おそくんは誇らしげ...でも。
「何かあるとすぐ築地の板前さんを呼んで...。板前さんも忙しいのよ?でも、すごく嬉しい。」
「おそ松さこんなに茉莉に甘く無かったよな...」
ヒソヒソとカラくん
「いや、おそ松兄さんに関しては茉莉にはデロデロに甘いよ」
「なんなんだアイツ!俺にはあまり甘やかすな。みたいなこと言っといて」
「静かに食事も楽しめないんですか。...カラ松兄さん。一松。珍しく隣同士に座ったと思ったら食事中に騒がしくするとは...呆れてモノも言えない」
ヒソヒソと話をしていたことに気が触れたのかチョロくんは2人を睨む
「まぁまぁ!チョロ松兄さんは気を張りすぎだよ。せっかくめでたい事があったんだから。ね?」
じゅーくんが天使のような笑顔でチョロくんをなだめた
「めでたいこと?茉莉ちゃんの薬が見つかった事以外に何かあるの?」
トドくんが質問した
「あぁ、まだ言ってなかったね。」
「おフランス帰りの男性が茉莉の写真を見て一目惚れしたらしくてね。ぜひとも妻として迎えたいと言ってくれてるんだ」
「は?」
「ちょっとまっておそ松兄さん!茉莉ちゃんの意思は?」
「でも、茉莉の薬をくれる人だし大きな会社の人らしいし。茉莉も幸せになれるよ。皆はどう思う?」
おそくんの質問に対し彼らの反応は...
「反対反対!茉莉ちゃんは僕らのだよ!」
「得策とは言えないんじゃないか?」
「...やめた方がいいと思う。」
3人は反対している
「茉莉ちゃんが幸せなら僕はそれで」
え?じゅーくん?
「...不服ですが仕方ない」
チョロくん?
「だそうだよ。茉莉。今日は早く寝て明日にそなえるんだ。」
そこには私の意思は存在しないのだろうか。半々に分かれる。
「おそくん...でも私」
「茉莉、きっとおフランス帰りの男性はいい人さ。茉莉を大切にしてくれるよ」
「ええ...そうね。」
味がしない夕食を終えた私はただただ開かない窓を眺めため息をついた
、