おそ松さん夢

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「茉莉ー!トト子ちゃんとこいこーぜ!」
珍しく私を真っ当なとこへ誘うおそくん
「トト子ちゃん?行く!魚買いにいくの?」

「あぁ!今日の晩メシはサバ味噌だとよ!」
おそらく楽しみなのはサバではなくトト子ちゃんだろう。

「じゃあ行こうか。」
お互いに赤と橙のパーカーを着て出かける準備を始める。
まるでペアルックみたいだな。って笑うおそくんに勢い良くこちらを振り向いた...トドくん。

「あー、おそ松兄さんトト子ちゃんとこ行くの?僕も連れてってよ。」
私の左手を取ると玄関へ向かう

「赤と橙よりも橙と桃の方がお似合いだし可愛いよ。」
ね?と私に目配せする彼に不覚にもときめいてしまう自分がいた。

好きと言われて気になる、意識するっていう...!
まぁ、おそくんもついてきてくれるし。大丈夫だよね。


「あっそう?トド松来るなら俺はいいやー。ゴロゴロしてるのもオツだよな。」
えー!!?何を言いやがってるのウチのバカ従兄弟はー!?

「じゃ、いってきまーす。」
私の手を嬉しそうに引っ張るトドくんの顔を私は直視できない。

顔に熱が集まるのに気がつかないフリをした。


「茉莉ちゃん。2人きりだね。」

「そ、そうだね。」
道中何か会話ですと?ないない。
少なくとも私からはない。

「ん?おそ松ざんす。女の子連れて何してるざんす。」
歯がするどい人が私たちの近くに来た。

「僕はトド松。長い付き合いでしょ?いい加減見分けてよ」
ため息をつきながら訂正したトドくん。
「トドくんこの人は?」

「あぁ、コイツはイヤミ。昔からの知り合いだよ。こいつの持ってくる仕事は危ないからね。絶対ついて行っちゃダメだよ?」
最後の方は小声で言っているが本人にはしっかり聞こえているみたいで

「心外ざんす!ミーの評判を下げるのはやめるざんす!...ミーはイヤミざんす。」

「私は日野 茉莉です。松野家とは従兄弟関係にあります。」

「い、いとこ!?六つ子にこんな真っ当そうな、いとこがいるざんす!?」

「あー、イヤミお前今バカにしたなー!」
頬をぷうと膨らます彼はとてもかわいい。

「ちなみに...ご職業は?」
イヤミは恐ろしいものを見るかのように聞いてくる

「4月から赤塚区職員です。今はニートとそう変わりないですね。」

「ほーら、やっぱりざん...ん!?公務員!!?」
従兄弟の周辺の人間は公務員がどれだけ羨ましい存在か見を呈して示してくれる

「これから夕飯買いに行くの。とっとと退いてよイヤミ!」
トドくんはイヤミ...さん?を押し退けトト子ちゃんの家に向かった。

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