リク夢小説★KH3まで完結★

□喧嘩
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マレフィセントはマリンに近づく。

マリンは船の後ろで空を見上げていた。

マ「前に言ってた、本当の私を知りたくないかって。」

マレ「あぁ。私には心当たりがあるんだよ。お前のその匂いにね。」

マ「・・・その力を手に入れれば、リクは闇に落ちないで済む?」

マレ「そうだね・・・お前が奴の力を受け入れることが出来れば、リクはカイリと幸せになれるかもね。」

マ「奴?」

マレ「そう、奴さ。思い出してごらん。」

その言葉に、昔の事を思い出す。






ソ「へへーん!今日は俺の勝ちだもんねー!」

カ「ソラ!頑張って!!」

マ「リクも負けないでー!」

リ「おい!ソラ!最後まで油断するなよ!」

いつものように島で過ごすソラ達。

そんなある日。

本島で楽しそうに歩くリクとカイリの姿がマリンの目に入る。

マ「リク・・・。」

それは、マリンに見せたことない笑顔だった。

マリンは夜に島へ行き、ため息をつく。

マ(・・・夜に来ると、こんなに静かなんだな。)

マリンは色々と考える。

マ(カイリが来てから・・・みんなとても明るくなった。)

今までソラ、リク、マリンで過ごしてきた。

しかし、カイリが来てから少し関係は変わった。

みんなカイリの魅力に惹かれているのだろう。

マ(カイリ・・・。)

すると、目の前に黒い空間が現れる。

マ「な、なに?」

突然現れた黒い空間に最初は驚くが、マリンは恐る恐る近づいた。

マ「キャア!」

近づくと吸い込まれていってしまった。






マ「いてて。」

マリンが目を覚ますと、そこはデスティニーアイランドではなかった。

マ「ここは・・・どこ。」

見渡すと大きな城が目に入った。

そこに誰かがやってくる。

「お前、どこから来た。」

マリンが顔を上げると、白髪の男性が立っていた。

マ「その・・・黒い空間に・・・吸い込まれて。」

その言葉にニヤリと笑う男。

「私の名前はゼアノート。」

マ「ゼアノート・・・。」

ゼ「君の名前は?」

マ「・・・マリン。」

ゼ「・・・話を聞かせてくれないか、マリンの世界の事。」

マリンはゼアノートに連れられ研究室へと向かった。

ゼ「その黒い空間が現れた時、何を考えていた?」

マ「・・・友達の事。」

ゼ「友達?」

マ「・・・ある日、突然来た女の子の事思ってた。」

ゼ「・・・その子の名前は?」

マ「・・・カイリ。」

ゼアノートはふふふと笑った。

ゼ「その子に、好きな男でも取られたのか?」

マ「・・・。」

ゼ「・・・私と共に来い。その島に帰る方法を考えてやる。そして・・・その男の心を取り返す方法も。」

マ「取り返す?」

ゼ「その女が来なければ、マリンは今まで通り過ごせていた。しかし、そこにカイリが来た。」

マ「そ、そんな事思ってない!」

ゼ「・・・カイリは光のような存在。そんなカイリに皆は惹かれていったのではないか?」

マ「・・・。」

ゼ「認めなくてもいい。ただ、自分に嘘をつくのは心が辛くなるだけだ。」

ゼアノートは手を差し伸べる。

ゼ「さぁ、私と共に行こう。」

マリンはゆっくりとゼアノートの手を取る。

すると色々な思い出が吸い取られ、心の中に闇が襲ってくる。

マ「あっ・・ああ。」

ゼ「ふっふっふ。」

すると心に声が聞こえてくる。

ソ『おい!!マリン!!』

マ「ソ・・・ラ。」

ゼ「ん?」

するとゼアノートの前からマリンが消えていった。







ソ「おい!マリン!しっかりしろ!!」

マリンはゆっくりと目を開ける。

いつもの島の砂浜に倒れているのに気がつく。

マ「・・・ソラ?」

ソ「よかった・・・マリンが家に帰ってないって聞いてみんなで探してたんだぞ!!」

マ「・・・そう。」

ソ「そうって・・・みんな心配して・・・。」

マ「・・・私、もうソラ達と一緒にいれない。」

ソ「え?」

マ「・・・じゃあね、ソラ。」

ソ「マリン・・・。」

いつもと違うマリンにその場に立ち尽くす。
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