楠雄夢小説 ★完結★

□想い
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靴を置いて蛍の部屋へと入り電気をつける。

蛍「あれ?斉木くん電気付けっ放しで出てきたの?」

楠『いや、そんなはずは・・・。』

すると楠雄に何やら聞こえてくる。

楠『あいつら・・・僕の家にいたのか。』

蛍が千里眼をすると、楠雄の部屋にケーキの箱を持った燃堂、不穏な風の方向へ向かった海藤、可愛らしいコートを着た照橋が座っていた。

蛍「い、行かなくていいの?」

楠『いい。今戻ったら、何のために避難してきたのかわからないだろ。』

蛍「そっか・・・。」

すると楠雄の腹からグーと音がする。

蛍「お腹空いてるの?」

楠『・・・母さん達にも捕まらないように・・・黙って出てきたからな。』

蛍「そっか・・・じゃあ、ちょっと待ってて!」

しばらく待つと下に降りてきてと声が聞こえてくる。

楠雄がリビングへ向かうと、テーブルの上には美味しそうな料理が並んでいた。

楠『作って・・・くれたのか。』

蛍「う、うん。お腹空いてるのって辛いでしょ?」

楠『あ、ありがとう。』

楠雄は少し照れながら席に座る。

楠『いただきます。』

楠雄はモグモグと食べていく。

蛍「お、美味しい?」

楠雄はちらっと蛍を見てうなづいた。

蛍は嬉しそうだ。

食べ終わると、家のチャイムが鳴る。

楠『しまった!』

蛍「え?」

楠『佐能さんと話していたら気づくのが遅くなった・・・くそ!』

蛍が千里眼で外を見ると、燃堂達が立っていた。

海「おい、急に来て大丈夫なのか?」

燃「いや、なんか相棒がいるような気がしてよ。」

楠『本当に勘だけは鋭いな。』

燃堂や海藤の後ろには照橋が立っていた。

照(もし本当に蛍ちゃんの家にいたら・・・。そんな訳ないじゃない!!大丈夫よ。)

楠『くそ・・・。』

すると、蛍は斉木の部屋にテレポートするように言う。

楠『し、しかしそれじゃあ。』

蛍「電気ついてるのに出ないなんておかしいと思われるかもしれないでしょ?」

その言葉の通り燃堂達はおかしいなと言っていた。

照(電気ついてるのに・・・ま、まさか本当に斉木が・・・。)

蛍「ほら!はやく!」

蛍の言う通り、楠雄は自分の部屋に帰る。

玄関を開ける蛍。

燃「お!やっと出た!」

蛍「ご、ごめんね。お風呂に入ろうとしてたから。」

海「お、お風呂!?」

海藤は顔を赤くする。

照「ごめんね!急に来ちゃって。」

蛍「ううん。どうしたの?」

燃「なんだか相棒がいる気がしたんだけど、いねぇみたいだな。」

海「ほら見ろ!いる訳ないだろ!斉木ならきっとどっか出かけてるんだ!」

燃「そうかぁ、このケーキ食べさせてやりたかったんだけどなぁ。」

海「ケーキっつったてグシャグシャだろ!?」

照「ほら、もう帰りましょう。本当にごめんね!」

すると、燃堂がそうだと蛍にケーキを差し出す。

燃「俺っち一人じゃ食えねぇし、みんなでケーキ食おうぜ!部屋に入れてくれよ!」

蛍「え?」

海「おい!図々しいぞ燃堂!そんなの嫌だよね?」

蛍「い、いや・・・そんな事ないけど。」

燃「よし決まりな!お邪魔しまーす!」

燃堂が玄関に入るとあることに気がつく。

燃「お?これ相棒の靴だよな?」

その言葉に下を見ると楠雄の靴が置きっ放しだった事に気がつく。

蛍(し、しまった!!)

燃「なんでここに相棒の靴があるんだ?」

蛍「い、いや。それは・・・。」

照「さ、斉木くん・・・いるの?」

どうしようと焦っていると後ろから楠雄がやってくる。

燃「お?相棒!」

海「あ、あれ?」

蛍の家にいるはずの楠雄が後ろからやってきて驚く3人。

楠『何してるんだ。』

燃「相棒の靴があったと思ったんだけどよ、違ったみたいだ。」

蛍「そ、それは弟の靴よ!」

海「へぇ!弟いるんだ!」

蛍「う、うん!」

燃「なぁ、今から佐能の家でパーティーすんだけどよ相棒も来いよ!ケーキもあんぞ!」

楠『あぁ・・・わかった。』

燃「よっしゃ!みんなでクリスマスパーティーだ!!」

みんなは蛍の家に入る。

蛍《ご、ごめんね・・・。》

楠《いや、僕のミスだ・・・。悪かった。》

楠雄も蛍の家へと入る。
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