桐生夢小説
□再会
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桐「どうした。何か疲れてないか?」
芽「い、いえ!!それより行きましょう!賽の河原!」
桐「あ、あぁ。」
芽依は2人を連れて賽の河原へ向かった。
そこに待っていたのはもちろんこの男だ。
真「ひっひっひっひ!ヒャーッハッハ!待ってたで・・・桐生ちゃ〜ん!」
桐「・・・おい。これはどういう事だ。」
芽「どうしても会いたいから連れてこいってうるさくて。」
真「うるさいはないやろぉ?この1年寂しく待っとったワシの身にもなってみぃ!」
ハァとため息をつく芽依と桐生。
狭「何・・・この人。」
桐「元東城会嶋野組の若頭、俺の兄貴分だった人だ。1年前の事件にも絡んでる。」
狭「・・・。」
桐「久しぶりだな。真島の兄さん。」
真「何や桐生ちゃん、もう女作ったんかい。このスケコマシが。」
桐「誤解するな。」
真「照れる事ないやんけ。なぁ芽依ちゃん。」
芽「・・・確かにお似合いだと思います。」
桐「お前まで何言ってんだ。」
狭「府警第四課主任狭山薫です。よろしく。」
真「府警?四課?姉ちゃんデカなんか?桐生ちゃん!どないなってんねん!」
桐「それより、どうしてアンタここにいるんだ?」
真「ここの前の親分が居なくなったからや。」
桐「花屋が?」
狭「花屋?」
桐「あぁ。1年前ここにいた伝説の情報屋の名前だ。」
真「せや、通称サイの花屋。元警官のオッサンや。花屋なら表の人間になった。」
桐「表の?」
真「何や警察の下請けで、神室町のモニター映像から情報提供をやってるらしいわ。まぁ!元の鞘に戻っただけのことなんやがな!」
桐「警察関係者になったって事か。」
真「そのせいで賽の河原は機能せんようになったんや。そこで俺は真島建設を立ち上げて、神室町ヒルズの建設事業を請け負った。」
芽「上に建ってたのがそうです。結構上手くできてますよね!」
桐「・・・鉄骨だけだったと思うが。」
真「アホか!!鉄骨がしっかりできてないといい建物は建てへんねん!!」
桐「・・・。」
真「まぁ、俺のホンマの狙いはこの地下街を丸ごといただく事やったんやがな。」
桐「アンタも意外と頭が回るんだな。」
真「せやろぉ?で、何か用があるとちゃうんか?」
桐「東城会に戻ってくれ。」
真「かしこまって何アホな事言うてんねん!?桐生ちゃんに冗談は似合わんわぁ。」
桐「本気だ!今の東城会にはアンタが必要なんだ!!戻ってくれ!」
真「お断りや。」
桐「頼む。」
そう言って頭を下げる。
真「やめや!!俺は桐生ちゃんのそないな姿見とうないんや。」
桐「頼む!真島の兄さん!」
芽「桐生さん・・・。」
真「しゃあないなぁ。」
そう言ってナイフを取り出す。
真「それなら1つ条件があるわ。」
桐「なんだ。」
真「桐生ちゃんにしか出来ひん仕事や。」
芽「あ!もしかして!」
真「せや、トーナメントや。どや?引き受けるか?」
狭「トーナメント?どう言う事?」
桐「すぐに終わる。先にセレナに戻っていてくれ。」
狭「・・・分かったわ。」
狭山は1人セレナへ向かった。
桐「それで、花屋は今どこにいる。」
真「ミレニアムタワーや。」
芽「50階にいるらしいですよ花屋さん。」
真「今まで低いところにいたから高いところに憧れるんやろなぁ!!」
ひひっと笑う真島。
真「それよりトーナメントやろ。」
桐「あぁ。芽依、悪いが狭山の事頼んでもいいか。大丈夫だとは思うが。」
芽「え、ええ。」
芽依は桐生を心配しながらもセレナに向かった。