土方夢小説
□雰囲気
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その視線は白猫だった。
耳がない猫と黒い猫、そして何故だかゴリラを連れているようだ。
「ニャーーー!!」
白猫はものすごい勢いで土方の顔を引っ掻いた。
土「いってぇ!!!!何すんだクソ猫!!!」
「シャーーー!」
毛を逆撫で威嚇する。
琴「だ、大丈夫ですか?」
土「おい!俺が何かしたか!!」
そう言って立ち上がると、2匹の猫とゴリラが目に入る。
土「あれ近藤さん・・・あ、ただのゴリラか。」
ウホウホ胸を叩くゴリラ。
琴「で、でも何でゴリラがこんなところに。動物園から逃げ出したんじゃ・・・。」
すると、先ほどの白い猫が琴の足にスリスリする。
琴「あら?ご機嫌治ったのかな?」
頭を撫でると嬉しそうにする。
琴「お腹空いてるのかな?」
土「けっ!人の顔引っ掻いといて餌ねだるとかいい度胸だな。」
土方の方を向いて威嚇する白猫。
土「あぁ!?気に食わねぇならどっか行きやがれ!」
琴「まぁまぁ、こんなに可愛いんですから許してあげましょうよ!」
土「かわいい?死んだ魚の目してるぞ。」
琴は何かないかと探すが、猫にあげられるものは持ってなかった。
琴「ごめんねー。今何も持ってないみたい。」
「ニャー。」
しょんぼりする白猫。
琴「あとで私のお店に来れば何かあげてもいいんだけど。」
土「こいつらに店の場所なんてわかりっこねぇよ。ほら、そんな事よりあの天パ探すんだろ。俺も近藤さんを探さないと。」
琴「そうでした!じゃあ、また今度ね!」
二人は街の中へと消えた行った。
「にゃにゃにゃーお。」
黒猫が話しかけているようだ。
「にゃーお。(お前らのことを探しているようだな。)」
「ニャー!(ていうか何!?あの二人出来てんの!?)」
「ウホウホ!(トシのあんな顔久しぶりに見たなぁ。)」
どうやら白猫は銀時、黒猫は桂、ゴリラは近藤のようだ。
耳のない猫はこの町で有名な野良猫、ホウイチだ。
ホ「ニャー。(あとであいつの店に行くぞ。場所はわかってるんだろうな。)」
桂「にゃお。(あぁ、これで何とか飯にありつけそうだな。なぁ銀時。)」
銀「・・・ニャン。(・・・そうだな。)」
ホ「ニャー。(なんだ?まさかあの女の事好きなのか?)」
近「ウホウホ!(そうなのか!?そう言われると琴さんと会うお前はさっきのトシと同じ顔してたかもなぁ!どうだ?一緒にストーカーを)」
銀「ニャーー!(お前と一緒にすんな!!)」
ゴリラを殴り飛ばす。
4匹はあとで琴の店に行くことにした。