ぬ〜べ〜夢小説 ★完結★
□人魚
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ゆ「鵺野先生、裏の寺の和尚さんが呼んでますけど。」
ぬ「和尚が?面倒臭いなぁ。」
ゆ「なんか、どうしても見せたいものがあるらしくて。」
郷「なんだろう見せたいものって。」
美「あの和尚、なんか胡散臭いのよねー。」
広「ぬ〜べ〜行ってみようぜ!」
ぬ「う、うむ。」
ぬ〜べ〜は仕方なく裏の寺へ行くことにした。
和「おお!よく来たな!」
広「なぁ!見せたいものってなんだよ!」
和「まぁまぁ、落ち着いて今持ってくるから。」
そう言ってゴソゴソする。
和「これじゃ!!」
そう言って出してきたのは何かのミイラのようだった。
広「これは!?」
和「ズバリ!人魚のミイラじゃ!」
ゆ「人魚・・・。」
ぬ「うそくせ〜。」
和「古文書によれば、人魚は生命力が極めて強く、その肉を食べた人は不老不死になると言うらしいんじゃ。八百比丘尼という人物はこれを食べて八百歳まで若かったと言われている。」
ぬ「で?」
和「もしこれが本物ならTV局に売りつけて大もうけじゃ!」
そう言ってぬ〜べ〜の手袋を外す。
ぬ「な、何するんだ!」
和「これが本物なら霊力を注げば復活するはず!頼むよ先生!」
やる気のないぬ〜べ〜は霊力を注ぐふりをしていた。
和「あ、あとな。このミイラの人魚、生前はとてもスタイルの良い美人だったとか・・・。」
ニヤつきながら言う和尚。
ぬ「美人?!」
広「スタイルがいい?!」
それを聞くと、ぬ〜べ〜はどんどん霊力を注ぎ込んだ。
ゆ「はぁ。」
郷「男って本当馬鹿ね。」
15分間霊力を注いでも何にも変化はない。
ぬ「おい、和尚。これ本物なんだろうな。」
和「ま、まだ霊力がたらんのだ!美人が見たくないのか?!」
ぬ「・・・し、仕方ないな。」
そして30分後。
ぬ「あー!もう疲れた。」
広「偽物なんじゃないのか?」
美「なんだ、時間損しちゃった。」
和「おかしいなぁ。」
ぬ「悪いが俺はもう帰るぞ。」
郷「つまんないの〜。」
ゆ「きっと偽物だったのね。」
和「あ、待ってくれ〜!」
その言葉をシカトしてぬ〜べ〜達は寺を出て行く。
しかし、その日の夜。
人魚のミイラに変化があった。
なんと、ミイラが人間の姿で復活したのだ。
そして、その人間は寺を抜け出していった。
「恩返し・・・しなくちゃ。」