スコール夢小説★完結★

□バンド
6ページ/6ページ

べ「ガーデンの指揮官なんて凄いわね。」

ス「・・・そんなことない。」

スコールは前を向き黙ってしまった。

べ「シド学園長が無理やり決定したんでしょ?」

ス「・・・あぁ。」

べ「スコールが自ら志願すると思えないもの。」

ふふふと笑うベリンダ。

べ「きっと、シド学園長もスコールを頼りにしてるからそうなったのよ。」

ス(誰かを頼りにする・・・なんでみんな誰かを頼るんだ。)

べ「スコールはさ、他人に頼りたくない?自分のことは自分でやりたい?」

ス「・・・。」

べ「私もね、そう思う時期はあった。誰かに頼ると、もしその人がいなくなったり裏切られたりしたら辛くなる。だったら1人でなんとかしたいって。」

ス「・・・。」

べ「けど、みんなと過ごすようになって・・・考え方が変わった・・・かな?」

ス「みんなと?」

べ「確かに居心地のいい生活から離れることになったら辛い。けど、自分がみんなといて楽しい・・・心配・・・辛い・・・もしそうなった時、自分の気持ちに嘘をついて過ごす方が後で後悔すると思うの。」

ス「・・・どう言う意味だ。」

べ「もし、私たちの中の誰かと離れなきゃいけなくなった時、今のスコールはどう思う?」

ス「・・・寂しい・・・かな。」

べ「なんで寂しいの?」

ス(なんで?)

スコールは考えるが答えは出てこない。

べ「きっと、スコールは後悔してるのよ。」

ス「後悔?」

べ「こうなるなら、あの時こうすれば良かった。もっと話しておけば良かった。素直に笑いあえば良かった。」

ス(・・・素直に。)

べ「私はね、後悔したくない。あの時ああすれば良かったなんて思いたくない。」

ス「・・・。」

べ「だから、今を大切にしたい。」

ス「・・・そうか。」

べ「無理にそうしろとは言わないわ。けど、みんなスコールのこと心配してたから。」

ス「みんなが?」

べ「セルフィが『はんちょの事だから1人で考えこんでると思うんだぁ〜!』って。」

突然のセルフィのマネにぷっと笑うスコール。

べ「ゼルだって『あいつ素直じゃねぇからなぁー!』とか言ってた。そんなこと言うとまたお腹殴られるよって言ったら震えてたわよ。」

ス「ははっ。」

スコールは声を出して笑った。

べ「それに・・・リノアだって。」

下を向くベリンダ。

ス(・・・なんだ、どうした。)

べ「・・・リノアだって言葉はキツイ時はあるけど、本当にスコールの事心配してる。」

ス「・・・そうか。」

べ「だから、何かあったら私たちを頼って?」

ス「・・・わかった。」

その答えに笑顔になるベリンダ。

ス「ベリンダの笑顔・・・なんだか懐かしい。」

べ「え?」

ス「前もそんな顔で笑ってた気がする。」

ベリンダは昔を思い出そうとするが、なかなか思い出せない。

ス「・・・ドレス・・・似合ってる。」

突然のスコールの言葉にベリンダの顔は真っ赤に染まる。

べ「な、な、な!何言ってるのよ!」

ス「・・・素直になれって言っただろ?」

べ「そんな急に・・・からかってるだけでしょ!」

ス「はははっ!」

べ「笑ってるんじゃないわよ!」

5人は演奏しながら2人を見ていた。

キ「スコール・・・笑ってる!」

ア「いい感じー!」

セ「大成功だね!」

ゼ「おっしゃー!演奏まだまだ続けるぞー!」

リ「・・・スコール。」

ゼル達の演奏は夜遅くまで続いた。
次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ