スコール夢小説★完結★
□バンド
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べ「ガーデンの指揮官なんて凄いわね。」
ス「・・・そんなことない。」
スコールは前を向き黙ってしまった。
べ「シド学園長が無理やり決定したんでしょ?」
ス「・・・あぁ。」
べ「スコールが自ら志願すると思えないもの。」
ふふふと笑うベリンダ。
べ「きっと、シド学園長もスコールを頼りにしてるからそうなったのよ。」
ス(誰かを頼りにする・・・なんでみんな誰かを頼るんだ。)
べ「スコールはさ、他人に頼りたくない?自分のことは自分でやりたい?」
ス「・・・。」
べ「私もね、そう思う時期はあった。誰かに頼ると、もしその人がいなくなったり裏切られたりしたら辛くなる。だったら1人でなんとかしたいって。」
ス「・・・。」
べ「けど、みんなと過ごすようになって・・・考え方が変わった・・・かな?」
ス「みんなと?」
べ「確かに居心地のいい生活から離れることになったら辛い。けど、自分がみんなといて楽しい・・・心配・・・辛い・・・もしそうなった時、自分の気持ちに嘘をついて過ごす方が後で後悔すると思うの。」
ス「・・・どう言う意味だ。」
べ「もし、私たちの中の誰かと離れなきゃいけなくなった時、今のスコールはどう思う?」
ス「・・・寂しい・・・かな。」
べ「なんで寂しいの?」
ス(なんで?)
スコールは考えるが答えは出てこない。
べ「きっと、スコールは後悔してるのよ。」
ス「後悔?」
べ「こうなるなら、あの時こうすれば良かった。もっと話しておけば良かった。素直に笑いあえば良かった。」
ス(・・・素直に。)
べ「私はね、後悔したくない。あの時ああすれば良かったなんて思いたくない。」
ス「・・・。」
べ「だから、今を大切にしたい。」
ス「・・・そうか。」
べ「無理にそうしろとは言わないわ。けど、みんなスコールのこと心配してたから。」
ス「みんなが?」
べ「セルフィが『はんちょの事だから1人で考えこんでると思うんだぁ〜!』って。」
突然のセルフィのマネにぷっと笑うスコール。
べ「ゼルだって『あいつ素直じゃねぇからなぁー!』とか言ってた。そんなこと言うとまたお腹殴られるよって言ったら震えてたわよ。」
ス「ははっ。」
スコールは声を出して笑った。
べ「それに・・・リノアだって。」
下を向くベリンダ。
ス(・・・なんだ、どうした。)
べ「・・・リノアだって言葉はキツイ時はあるけど、本当にスコールの事心配してる。」
ス「・・・そうか。」
べ「だから、何かあったら私たちを頼って?」
ス「・・・わかった。」
その答えに笑顔になるベリンダ。
ス「ベリンダの笑顔・・・なんだか懐かしい。」
べ「え?」
ス「前もそんな顔で笑ってた気がする。」
ベリンダは昔を思い出そうとするが、なかなか思い出せない。
ス「・・・ドレス・・・似合ってる。」
突然のスコールの言葉にベリンダの顔は真っ赤に染まる。
べ「な、な、な!何言ってるのよ!」
ス「・・・素直になれって言っただろ?」
べ「そんな急に・・・からかってるだけでしょ!」
ス「はははっ!」
べ「笑ってるんじゃないわよ!」
5人は演奏しながら2人を見ていた。
キ「スコール・・・笑ってる!」
ア「いい感じー!」
セ「大成功だね!」
ゼ「おっしゃー!演奏まだまだ続けるぞー!」
リ「・・・スコール。」
ゼル達の演奏は夜遅くまで続いた。