リク夢小説★KH3まで完結★
□孤独と恐怖
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部屋の中に入ると夜のディスティニーアイランドの風景が広がっていた。
マ「・・・リク?」
そこには島を出発する頃のリクが立っていた。
リ「見てみろ。外の世界に行けるんだ。」
島には闇が広がっていた。
マ「・・・。」
リ「扉に入れば、もう父さんや母さんと会えないかもしれない。でも、恐れていても何も始まらない。闇を恐れる必要はないんだ!」
マ「闇は・・・怖いよ。」
リ「・・・。」
マ「孤独で・・・怖い。周りに仲間がいるのに、ひとりぼっちに感じてしまう。闇を恐れないことは・・・勇気でもなんでもない。」
リ「・・・何を言ってるんだ。マリンもそうだろ?お前がいなくなったって事件から、1人で行動するようになって、俺たちがいくら誘ってもこっちにはこなかった。」
マ「・・・。」
リ「俺はそんなお前が羨ましかった。1人でも生きていける力を手に入れていたお前に憧れた。俺だってそんなふうになればカイリだって。」
マリンはキーブレードを取り出す。
リ「なんだよ。俺とやろうっていうのか?俺たち、仲間だろ?」
マ「仲間だよ・・・だから、リクには目を覚ましてほしい。」
リ「はっ!そうか・・・。」
そういうとリクの後ろに大きなハートレスが現れる。
そして、リクも姿を変えソウルイーターを構える。
リ「覚悟しろ!!」
リクとハートレスは一斉に襲ってきた。
だがマリンは強くなっていた。
あっという間に2人を倒していった。
リ「くっ!」
マ「リク。」
リクはマリンを見る。
マ「忘れないで。私たちの心は繋がってる。何があっても絶対に。」
リ「・・・ふっ。なんだそれ。」
そう言うリクと共に、ディスティニーアイランドは消えていった。
今度はホロウバスティオンが現れる。
目の前にはマレフィセントがいた。
マレ「私はね、7人のプリンセスを集めているのさ。それに協力する代わりに、リクの望みをなんでも叶えてやると。」
マ「・・・。」
マレ「お前も何か望みはあるかい?協力すれば叶えてやってもいい。」
マ「望みか・・・それじゃあ一ついい?」
マレ「あぁ。なんでもいってごらん。」
マ「リクに闇を教えるのはやめて。」
マレ「・・・何を言っている。」
マ「私、最初から気付いてた。あなたがリクを闇へと誘い込んでたって。」
マレ「・・・。」
マ「でも、リクのそばにいれて・・・私もそれでもいいかなとか・・・思ってた。」
マレ「いいことじゃないか。2人で闇に染まって仲良く暮らせばいい。」
マ「それはダメ。それじゃ何にも解決しない。」
マレ「・・・。」
マ「それはマレフィセントも一緒。あいつの操り人形になって、結局は自分を見失う。そんなの嫌でしょ?」
マレ「奴が私を操るだって?はははっ!!それはあり得ない。私の心は私のものだからね。」
そういうとマレフィセントはドラゴンへと姿を変えた。
マレ「この姿だって私が望んでしたことだよ!!」
マ「・・・。」
マレフィセントはマリンを襲ってくる。
マリンはなんとかマレフィセントを倒した。
マレ「ぐっ・・・なぜ・・・そんな力が。」
マ「・・・あなたのおかげで闇の怖さに気づけた気がする。」
マレ「・・・。」
マ「色々あったけど、お礼言わないとね。」
マレ「・・・変な子だねぇ・・・。」
倒れるマレフィセントと共にホロウバスティオンも消えていく。
次に存在しなかった世界が現れる。
高い椅子にはゼムナスが座っていた。
ゼム「久しぶりだな、ユウキ。」
マ「・・・。」
ゼム「お前はどこまで知っている。」
マ「・・・あの時はよくわからなかった。」
ゼム「・・・。」
マ「でも今ならわかる・・・あなたはテラよ。」
ゼム「・・・テラ?」
マ「そう・・・ゼアノートのハートレスとは違う。」
ゼム「・・・。」
マ「あなたは、テラのノーバディ・・・思い出して。」
ゼム「・・・ヴェン・・・アクア。」
ゼムナスは頭を抱え苦しみ出す。
ゼム「・・・だとしたら私はどうしたらいい。」
マ「見えなくても、あなたの心は2人と繋がってる。」
ゼム「・・・。」
マ「その心の繋がりを信じて。」
ゼム「・・・くぅ。」
頭を抱えながら立ち上がるゼムナス。
その姿は最後に戦った姿へと変わっていった。
ゼム「今更もう遅い・・・私は闇に進むしかないのだ。」
マリンはゼムナスと戦っていく。
マ「・・・これで終わりよ。」
ゼム「くぅ!!!」
ゼムナスは膝をつく。
マ「・・・ゼムナス。」
ゼム「・・・奴の心は闇に消えた・・・自らの闇に溺れたのだ。」
マ「・・・なら取り返すだけだよ。」
ゼム「・・・。」
マ「アクアがそうしたように・・・私はあなたを救ってみせる。」
ゼム「・・・ふっ・・・とんだお人好しだな。」
ゼムナスは消えていった。
目の前には入ってきた時と同じ扉が現れる。
それに触れようとすると、暗黒が世界を覆った。
マ「・・・あなたは。」
現れたのはマスターゼアノートだった。
イ「むっ!」
イェンシッドは異変に気がつく。
イ「ゼアノート・・・まさか。」
マリンが入っていった扉に手をかけると闇が溢れ出した。
イ「くっ!!」
あまりの闇の強さに一歩下がる。
イ「これはまずい・・・。」
イェンシッドは魔法で闇を消し去り扉を開けた。
イ「マリン!!」
扉の中には暗黒が広がっていた。
ゼ「邪魔者が来たか。」
ゼアノートはマリンの首を掴み持ち上げていた。
マ「うあぁっ!」
イ「マリンを離すんだゼアノート!」
ゼ「離せと言われて離す奴がどこにいる。」
ゼアノートは右手でマリンに闇を埋め呑んだ。
マ「ああぁっ!」
イ「くっ!!」
イェンシッドは光の魔法でゼアノートを攻撃する。
避けようとしないゼアノート。
すると目の前にマリンがやってきた。
そして、その攻撃をキーブレードで弾き返した。
そのキーブレードは黒く染まり、マリンの瞳も黄色に染まっていた。
ゼ「私と共に行こう、マリン。」
マ「はい。」
イ「待て!!待つんだ!!」
しかしマリンはゼアノートと共に消えていってしまった。
イ「マリン・・・。」