リク夢小説★KH3まで完結★

□記憶
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ミ「さぁ、ここを出よう。」

リ「あぁ。」

3人は黒いコートを着て外へ出る。

城を出て少し歩くと、赤い服の男が待っていた。

リ「今度は何を選ばせるつもりだ?」

「光への道か、闇への道か。」

リ「どっちでもないな。」

そう言って歩き出すリク。

リ「光と闇の中間だ。」

「闇夜につづく、黄昏の道か。」

リ「そうじゃない。」

ゆっくり振り返る。

リ「夜明けへの道さ。」

リクのその決意にマリンも後ろをついていく。

ミッキーも後を追った。



その赤い服の男の名前はディズ 。

本当の名前がどうかはわからないが、本人がそういう以上確認しようがない。

ソラが目覚めるまで、マリンとリクはまだ微かに残る闇と戦うことにした。

ミ「君たちなら大丈夫だよ!必ず闇に勝てる。」

リ「ありがとう、ミッキー。」

すると、突然マリンは頭を押さえその場にしゃがみこむ。

リ「マリン!」

リクがマリンに触れようとすると、ものすごい勢いで跳ね返される。

リ「ぐぁっ!」

ミ「リク!!」

マ「ううう。」

マリンの頭の中に映像が流れる。




『次は我々の番だ、ーー!!』

『なに!?』

『この時を待っていた!老いて脆弱な体を捨て、若く強い器を手に入れようとな!』

『あ、あぁ・・・。』





リ「マリン!!」

その声にハッと目を開く。

ミ「大丈夫かい?」

マ「・・・うん。」

しかし、まだ苦しそうだ。

そこにナミネがやってくる。

ナ「彼の闇がリクからマリンに流れ込んできてる。」

リ「え?」

ナ「このままだとマリンが危ない。」

リ「なん・・・だって。」

苦しそうなマリンを見つめるリク。

リ「それじゃあ、一緒にいない方が良いってことか。」

ナ「・・・今は・・・離れていた方がいいと思う。」

マ「私は・・・リクの闇がなくなるのならそれでも。」

リ「まだそんな事を言うのか!!」

大きな声を上げるリク。

リ「言っただろ。全て終わったら話したいことがあるって。だから俺は、闇に負けるわけにはいかない。マリンをこれ以上闇に染めるわけにはいかない。」

マ「リク・・・。」

リ「マリン。本当は離れたくないけど・・・今は別々に行動した方が良い。」

マ「・・・。」

リ「離れていても、心は繋がってる。だろ?」

ミッキーをちらりと見るリク。

ミ「うん!」

マ「・・・わかった。」

再び会う約束をし、リクと離れて行動することになった。







そんなある日、目覚めるはずのソラが目覚めないとディズとナミネから聞く。

ナ「目覚めるはずだった。けど、ソラの記憶が外に流れてしまっているの。」

マ「記憶が外に?」

ナ「ソラが目覚めるためにはロクサス・・・ソラのノーバディが必要なの。」

マ「ソラのノーバディ・・・。」

ノーバディとは、ハートレスとは違う。

強い心や想いを持つ者がハートレスになった時、残された肉体と魂が別の世界で生まれ変わったもの。

そうディズから聞かされた。

マ「それじゃあ、そのロクサスをソラに返さないとソラは永遠に目覚めないって事?」

ディ「そうなるな。」

白い機械の中にはスヤスヤと眠るソラがいた。

XIII機関が攻めてくるかもしれないと、忘却の城からトワイライトタウンの屋敷に移されたソラ、ドナルド、グーフィ。

今動けるのは自分しかいないと決意する。

ナ「ロクサスの事はリクにお願いしてる。マリンには彼女の事を頼みたいの。」

マ「彼女?」

ナ「最初は、ロクサスにソラの記憶が流れていた。けど、彼女にも流れてきてる。」

マ「どんな子なの?」

ナ「・・・会えばわかると思う。名前はシオン 。」

マ「・・・わかった。」


マリンはリクとミッキーを思い浮かべる。

すると心が暖かくなったような気がした。
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