楠雄夢小説 ★完結★

□想い
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色々話して店を出ようという時、楠雄が自分のカバンを倒してしまう。

蛍「あ。」

楠(しまった!)

カバンから出て来た教科書には斉木楠雄と名前が書かれていた。

照「な、なんで栗子ちゃんが斉木くんの教科書もってるの?!」

夢「も、もしかして・・・斉木くんの妹!?」

楠『・・・あ、うん。そうそう。』

目「斉木くんに妹いたんだね!」

夢「やっぱりそうなんだ!なんとなく似てるなって思ってたんだー!」

照「それじゃあ、蛍ちゃんの弟くんと知り合いかもね!」

夢「あー!それ聞いたよー!あんなにイケメンな弟いるなら教えてくれてもいいのに!」

蛍「あはは。そ、そんなにかっこいいかな。」

夢「かっこいいよー!栗子ちゃん知ってる?佐能 光って男の子!」

楠雄はうんとうなづく。

夢「かっこいいと思わない?私あんな人が彼氏だったら何も言うことないわ!」

照「知予には海堂くんがいるでしょー!」

夢「それとこれとは別なのー!」

ワイワイと盛り上がり、照橋達は解散した。

蛍「な、なんか変な感じだね。」

栗子のまま隣を歩く楠雄。

誰もいないことを確認し元の姿に戻る。

楠『まさか、君たちがいるとは思わなかったが。』

蛍「あはは・・・でも、ケーキ美味しかったね!」

楠『・・・まあな。』

自分の家の前に着くが下を向いたまま止まってしまう。

蛍「斉木くん?どうしたの?」

楠雄は何か言いたそうだ。

楠『佐能さんは・・・甘いもの好きか?』

蛍「え?うん。好きだよ。」

楠『・・・その・・・来月隣町でスイーツバイキングやるんだ。良かったら・・・一緒に食べに行かないか。』

急な誘いに心臓がバクバクする蛍。

蛍「う、うん ・・・でも、燃堂くんたちと行かなくていいの?」

楠『あいつらを連れていってもうるさいだけだろう。』

蛍「そう・・・かもね。」

そう言って微笑む。

楠雄はその微笑みに顔を赤らめる。

楠『じゃ、じゃあ詳しいことはまた・・・。』

そう言って自分の家に入って行く。








楠雄は鍵を閉め、その扉に寄りかかる。

楠(誘うのが・・・こんなに難しいとは。)

速い鼓動を深呼吸で落ち着かせる。

楠(・・・やっぱり・・・僕は佐能さんの事が好きなのか。)

ふと前を向くとニヤニヤした久留美が立っていた。

久「おかえりなさいくーちゃん!」

楠『い、いつからそこにいたんだ!』

誘う事に必死で久留美に気づかなかったようだ。

久「えー?くーちゃんが頑張ってデートに誘ってるあたりからかなー!」

その言葉に顔を真っ赤にする。

久「ついにくーちゃんにも好きな子が出来たのねー!今日はお赤飯炊かなきゃ!」

楠『そ、そんなことしなくていい!!』

楠雄は自分の部屋へと入っていった。

しかし久留美は鼻歌を歌いながら赤飯を炊く用意をした。
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