楠雄夢小説 ★完結★

□学園祭
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2年巛組に転校生がやってくる。

「はじめまして、窪谷須 亜蓮です。」

大人しそうな男子に盛り下がる女子達。

すると、男子達が盛り上がる。

「なんだよ参上って!」

よく見ると名前の下に参上と書いてあった。

窪「あっ!いや!これは癖で・・・いや違う!」

「あはは!おもしれーやつだな!」

「ふふ!変なのー!」

クラスに笑い声が響く。

窪「あはは・・・。夜露死苦。」

クラスは笑い声に包まれた。

休み時間になると、楠雄のところにやって来てベラベラと任侠映画の話をしていた。

蛍《す、少しは話聞いてあげたら?》

あまりにシカトをする楠雄にテレパシーを送る。

楠《僕は関わりたくない。仕方ない、これで追い払おう。》

迷惑そうな顔を窪谷須に向ける。

窪「あ・・・じゃ、じゃあまたな。」

しょんぼりと自分の席に戻ってしまった。

気になった蛍が窪谷須の方を振り返ると、今度は海藤と話しているようだ。

蛍(あれ、意外と盛り上がってる?)

パラマウントやらなんやら言いながら盛り上がる2人。

蛍は少しホッとした。

「おい、斉木と佐能。お前達今日日直だったよな?」

クラスに先生が入ってくる。

蛍「は、はい!」

「職員室から授業の資料を運ぶんだが、手伝ってくれないか?」

蛍「わかりました。」

楠雄は小さくため息をつき、職員室へと向かう。

蛍「あ!待ってよ斉木くん!」

職員室へと向かう楠雄達。

「このプリントなんだ。悪いけど頼むよ。」

2人でクラス分のプリントを持つ。

楠『僕1人でいいと言っただろう。』

蛍「そんな訳にいかないよ!私も日直だし。」

やれやれという顔をして先を歩く楠雄。

すると前から窪谷須がやってくる。

何となく窪谷須をみた蛍、すると足を滑らせ盛大に転んでしまう。

楠『お、おい。大丈夫か?』

楠雄は蛍の横にしゃがみプリントを拾いながら心配する。

蛍「あ、ありがとう・・・。」

鼻を打ったらしく鼻を抑える。

蛍「あれ?め、眼鏡が。」

窪「あの、これかな?」

窪谷須が蛍の眼鏡を拾ってくれたようだ。

蛍「あ、ありがとう。」

窪「う、うっふ。」

眼鏡をかけていない蛍を見つめる窪谷須。

「おいあれ!あれだよ!佐能!」

「本当だ!!なんて美しいんだ!」

「うっふ。」

「コンタクトにすればいいのに!」

男子生徒が周りに集まる。

その間も黙々とプリントを拾い、自分一人で運ぼうとする楠雄。

蛍「あ!わ、私も運ぶから!」

楠『これは僕が運ぶ・・・さっさと行くぞ。早く眼鏡をかけろ。』

蛍「ちょ、ちょっと待って・・・あ!窪谷須くん、ありがとね!」

窪「あ、あぁ。」

急いで廊下を歩く楠雄を必死に追いかける蛍。

そんな2人に男達はざわつく。

「あの2人やっぱり付き合ってんのかな?」

「え?遠い親戚だって誰か言ってなかったか?」

「確かに髪もピンクだしな。」

ざわつく男子の中、窪谷須はクラスへ戻っていった。

戻ると、楠雄の周りに燃堂や灰呂などいつものメンバーが集まっていた。

窪(あ、あいつ!まさか裏番か!?)

楠(はぁ、なんでこうなる。)
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