楠雄夢小説 ★完結★

□気持ち
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ピンポーン。

クリスマスイブ、楠雄の家のチャイムがなる。

久「はーい!あら、蛍ちゃん。くーちゃんに用事かしら?」

蛍「あ、いえ。その・・・これ、たくさん作ったのでおすそ分けです。」

お鍋の中にはビーフシチューが入っていた。

久「あらー!蛍ちゃんが作ったの?」

蛍「は、はい。食べきれないので持って行きなさいと母が・・・。」

すると、久留美の後ろからひょこっと顔を出す楠雄。

久「くーちゃん、蛍ちゃんからビーフシチューいただいたわよ!」

すると、さらにその後ろから燃堂が顔を出す。

蛍「あ、あれ?燃堂くんもいたんだ。」

燃「おう!佐能!メリクリス!」

蛍「うん、メリークリスマス。」

それじゃあと家に帰ろうとすると、楠雄に止められる。

蛍「どうしたの?」

ぐいっと親指を立てて部屋を指差す。

蛍「え?でも。」

久「そうよ!一緒にクリスマスパーティーしましょう!」

燃「おお!人数は多い方が楽しいもんな!」

楠《燃堂の相手してくれないか。急に来て困ってるんだ。》

テレパシーで話しかける。

蛍「・・・じゃあ、父と母に伝えて来ます。」

蛍は一旦帰り、楠雄の家にお邪魔する。

「メリークリスマス!!」

そう言って乾杯する蛍達。

燃「佐能が作ったのかこれ!」

ビーフシチューを食べながら言う燃堂。

蛍「う、うん。」

燃「すげーうめーぞ!」

久「本当!とっても美味しいわ!」

國「うんうん!よかったな楠雄!こんな素敵な娘がいてくれて!」

無言で食べていく楠雄。

蛍「お、美味しくなかった?」

楠『・・・そんな事はない。』

燃「なんだ、素直じゃねぇな相棒。」

楠『うるさい、黙って食っとけ!』

その言葉に微笑む蛍。

燃「そういや聞いてくれよ!さっきサンタが来てこいつをくれたんだ!」

プレゼントの箱を見せる。

蛍「へ、へぇ。そうなんだ、よかったね。」

燃「おうよ!おれっち初めてサンタ見たから驚いたぜ!!」

ニコニコ笑う燃堂。

久「さ、サンタがこんな時間に来るなんてめずらしーわねー!」

國「そうそう!け、決してだれかが変装した訳じゃないからねっ!」

その慌てぶりに何となく察しがついた。

蛍「あ、そうですね!私もあって見たかったなー!」

燃「へへ!もう少し早く来れば会えたのによぉ!」

楠《悪いな・・・付き合わせて。》

蛍《ううん、大丈夫。》

そうテレパシーで伝え微笑む。

その蛍に楠雄も微笑んだ。
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