楠雄夢小説 ★完結★

□霊能力者
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蛍はなんとか登校するようになった。

夢「佐能さん!一緒にお昼ご飯食べない?」

蛍「あ、ははははい!!」

蛍はガチガチで返事をする。

夢「あー!佐能さんのお弁当とっても美味しそう!自分で作ってるの?」

蛍「は、はい・・・じじ自分で・・・。」

夢「へー!料理上手なんだねぇ!」

蛍「大したこと・・・ないです。」

夢「・・・。」

蛍「・・・。」

話すことがなくなったのか静まり返る。

楠(・・・まったく。あんなんじゃ友達もできないな。一人がいいって言うなら、話は別だが・・・。)

燃「お?なんだ佐能が気になるのか?」

楠(食事中に急に現れるな。)

海「確かにかわいいけど、少し暗いよな。まさか、暗黒魔獣に取り憑かれているのでは!!」

楠(中二病の考えやめろ。)

その日の帰り道、前を歩く蛍を見つける。

楠『おい。』

蛍「あ、斉木くん。」

楠『ちゃんと友達作る気はあるのか?』

蛍「え・・・う、うん。何か変だった?」

楠『変だな。』

はっきり言われたのでガックシと落ち込む。

蛍「どうすれば・・・いいのかな。」

楠『そうだな、まず敬語をやめろ。』

蛍「えっ。」

楠『今話してるように話せ。まずはそこからだ。』

蛍「う、うん。わかった。」

楠『あと、佐能さんに聞きたいことがある。』

蛍「なに?」

楠『君の心が読めないんだ。それはどうやっている。』

蛍「あ、あぁ。それは・・・ほら私、不登校だったでしょ?部屋から出ないでずっと一人で引きこもってたら、いつの間にか周りの声が聞こえなくなったの。だからじゃないかな?」

楠『そうか・・・。』

蛍「そのおかげって言ったら変だけど、人の心を読むも読まないも自由に出来るようになったの。」

楠『それじゃあ君には、この街の人の心の声が聞こえていないのか?』

蛍「うん。」

楠『そうか、それは便利だな。』

蛍「あっ!そうだ!」

ちょっと待っててと家に入る蛍。

蛍「これ!これをすると声が聞こえなくなるよ!」

楠『ん?なんだ?』

中を見てみると指輪のようだ。

蛍「これゲルマニウムで出来てるんだけど、なんでかわからないけど声が聞こえなくなるんだ!」

楠『それは本当か!』

楠雄は嬉しそうだ。

蛍「入る?」

楠『小指なら入るな。』

指輪をはめた瞬間、周りの声が聞こえなくなる。

楠『おおっ。』

蛍「私、もう必要ないからあげるよ。」

楠『君は神か!ありがとう。』

他にも聞きたいことがあると楠雄は家に蛍を誘う。

楠『外で誰かに聞かれても困るしな。』

蛍「うん、わかった。」

蛍は斉木家にお邪魔する。
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