金木夢小説
□再会
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カ「四方さん。僕です、カネキです。」
四「誰に場所を聞いた。」
カ「ウタさんに。コンテナに住んでるんですね。」
カネキはどうしても聞きたいことがあった。
カ「僕は彼女に・・・リゼさんに会ってみたい。」
四「今あいつに会っても・・・お前のためにならない。」
カ「・・・じゃあ、何が僕のためになるんだ。肝心な時に助けてくれないのも、大事なことを何も教えてくれないのも・・・全部僕のためですか!?」
四「・・・。」
すると外からガコンと音がした。
カ「リゼさん?」
カネキは音がする方へ行き、そのコンテナを壊した。
その中には拘束されたリゼがいた。
カ「リゼ・・・さん。ぼ、僕のことわかりますか?」
しかし様子がおかしい。
リ「あが!!がっ!!肉!ニグーーーー!!!喰べたい喰べたいよおおお!!」
そんなリゼの前に肉を投げる四方。
リ「あはっ。に、肉・・・肉。」
四「拘束衣を破らぬよう食事は最低限しかあたえていない。リゼは極度の飢餓状態だ。お前が誰かもわからない。」
カ「ねぇ、リゼさん!僕を・・・見てくれよ!」
そんなカネキ達をコンテナの上から見るアカリ。
ア「あれがリゼ・・・不憫な姿ね。」
リゼを一目見るためカネキを追ってきた。
そのまま帰ろうとすると四方の声が聞こえてきた。
四「お前もコーヒー飲んでいくか?アカリ。」
カ「えっ。」
カネキと目が合うアカリ。
カ「アカリちゃん!」
ア「・・・。」
アカリはそのまま去っていった。
エ「お帰り!遅かったね!」
エトは原稿用紙に何かを書きながら言った。
アカリは黙って廊下を歩く。
すると嘉納とすれ違う。
嘉「お帰りアカリちゃん。調子はどうかな?」
ア「・・・別に。」
嘉「そうか。何かあったらすぐいってくれ。」
そう言ってアカリの肩をポンと触り去っていく。
ア「・・・くそ・・・私は・・・何をしてるの。」
するとナキがこちらにやってくる。
ナ「アカリ・・・。」
ア「・・・何よ。今は話したくない気分なんだけど。」
ナ「・・・よくわからないけどよ、お前ここに居ていいのか?」
ア「・・・。」
ナ「あの人間が来てからお前・・・なんだか辛そうだなって・・・アオギリ抜けたいなら俺からも話してやるからよ・・・。」
ア「・・・あんたには関係ないでしょ!!」
アカリは部屋へと閉じこもってしまった。
ナ「アカリ・・・。」