金木夢小説

□あんていく
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しばらくすると、アカリはあんていくで働くことになった。

ト「ダメだ!接客ってのはうざい客にも笑顔だ笑顔!」

古「トーカちゃんだって笑顔じゃないときあるけどね。」

そんな古間の顔を睨みつける。

ア「笑顔・・・。」

カ「こう頬をぐっとあげるといいよ。」

ア「こう?」

アカリの笑顔はとてもぎこちなかった。

ト「それがアカリの笑顔?」

ア「・・・違うの?」

ト「・・・ハァ。」

するとその時、カネキが持っていたコーヒー豆を落としてしまう。

古「あーあー、派手にばら撒いてくれたなぁ。」

カ「ご、ごめんなさい!!」

ト「アカリの指導なんてしてる場合じゃないんじゃないの?」

カ「うう。」

ト「店長に言いつけてやろー!」

カ「あっ!ま、待ってよ!すぐ片付けるから!」

ト「はっ。どうしよーかなー!」

そんなやりとりを見ていると、アカリはフフと微笑む。

古「お!いいねその顔!」

ア「これで・・・いいの?」

カ「うん。いいと思うよ。」

カネキは優しく笑い、それを見たアカリも再び微笑んだ。

ト「ほら!さっさと片付けろ!」

カ「は、はい!」













芳「アカリちゃん。もうあがっていいよ。」

ア「はい。」

芳「それと、君にもそろそろマスクを作ろう。」

ア「マスク?」

芳「この世界には喰種を殺そうとする組織がいると言うのは話したね?」

アカリはうなづく。

芳「その組織に顔を見られてしまったら最後。殺すまで追ってくる。だから、マスクが必要なんだ。わかったかい?」

ア「はい。」

芳村はカネキにアカリを連れて行かせる事にした。




カ「あれぇ?おかしいなぁ。」

ア「どうしたの?」

カ「ここら辺だと思ったんだけど・・・。」

すると後ろから誰かがカネキを覗き込む。

カ「うわっ!!」

ウ「カネキくん、デートかな?」

カ「ウ、ウタさん!ビックリさせないでくださいよ・・・。」

ウ「・・・眼帯お揃いなんだね。」

アカリを見て言う。

カ「あ、この子はその・・・。」

ウ「お店で話そうか・・・こっちだよ。」

店に着くとアカリを椅子に座らせる。

ウ「話は聞いてるよ。もう1人隻眼の喰種が来るって。でも、遅いから心配して探しに行っちゃった。」

カ「じ、実は迷っちゃって。」

ウ「デートの時迷ったら、女の子に嫌われちゃうよ?」

カ「で、デートだなんて!」

ウタはアカリの頭の寸法を測りながら話す。

ウ「キミ名前は?」

ア「久世 アカリ。」

ウ「可愛い名前だね。」

今度はアカリの匂いを嗅ぐ。

ウ「アカリちゃん、カネキくんと似た匂いがする。隻眼だからかな?」

そう言って眼帯を外す。

ウ「お腹空くとこの目になっちゃうんだよね?」

ウタはアカリに人間の一部を差し出す。

ウ「どう?」

カ「あっ・・・。」

アカリはしばらく考えたが、それを受け取り食べる。

ア「・・・美味しい。」

ウ「あ、目が治った。」

興味があるのかアカリをじーっと見る。

ウ「あっ、カネキくんも食べる?」

カ「い、いや。僕はいいです。」

すると、アカリの様子がおかしくなる。
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