桐生夢小説
□集結
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次の日、みんなを食卓に集めた。
太「・・・なんだよ話って。」
芽「あのね・・・私達、もう一回アサガオを出て行こうと思ってるの。」
エ「えっ!なんで!?」
芽「・・・実はね、私と遥ちゃんがここにいるって、世間のみんなにバレちゃったみたいで。」
三「・・・。」
芽「このままじゃ、みんなに負担をかけるかもしれない。だから、周りのみんなが私たちを忘れてくれるまで、ここから離れようって・・・ね?」
遥「・・・うん。」
泉「やだよ!!せっかくまた一緒に暮らせたのに!」
遥「・・・ごめんね。でも、私のせいでみんなの将来が左右されるなんて・・・嫌なの。」
宏「・・・この間の事気にしてるのか?!だったら謝るよ!だから行かないでよ!」
遥「違うよ。これは私が決めた事なの。」
三「・・・じゃあ、俺の推薦の話のせいか?!」
芽「・・・みんないい?誰のせいとかじゃないの。私たちがここに戻ってくるには少し早すぎた、ただそれだけ。」
理「・・・。」
芽「世間のみんなが私たちを忘れた頃に、必ず帰ってくる。約束するわ。」
綾「・・・みんなの事は私に任せて。」
太「綾子ねえちゃん!」
綾「出て行くのは・・・これが最後・・・なんだよね。」
遥「・・・うん。」
綾「・・・なら、私待ってる。また笑顔でみんなで暮らせる日々を・・・待ってる。」
綾子は涙を流した。
志「綾子・・・ねーちゃん。」
綾子の涙を見て黙るみんな。
太「・・・じゃあさ、おじさんと一緒に帰ってきてよ。」
遥「え?」
太「・・・今から3年後。3年も経てばみんなだって忘れてるだろ?」
芽「・・・そうかもね。」
宏「・・・3年も経って覚えてるやつなんて、よっぽどな暇人しかいないよな!」
エ「・・・うん、そうだね。」
理「またみんなで笑顔で暮らすためか。」
みんなは2人の気持ちを納得し始めた。
芽「みんな、もう少しだけ・・・我慢してくれる?」
泉「・・・わかった。みんなで・・・待ってるから!」
芽「・・・ありがとう。」
こうして、芽依と遥と拓海は名古屋で暮らすことになった。