桐生夢小説

□違う世界
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家に着き、一息つく芽依。

大『きっと今頃、神室町にはあの人が・・・。』

大吾の言葉が頭を駆け巡る。

芽「一馬さん・・・。」

拓「ねーね!!」

拓海がテレビを指を刺す。

芽「遥ちゃん・・・立派になったわね。」

テレビには今や人気アイドルになった遥が笑顔で映っていた。

芽「今度、日本ドームでコンサートやるんだよね。」

拓「ねーね!ねーね!!」

芽「・・・行きたかったな。」

「その夢、叶えてやろうか。」

芽「誰!?」

芽依が振り返ると大柄の男達がズカズカと部屋に入ってきた。

芽「な、なんで。」

「こんな安っぽい鍵、開けるのなんて朝飯前なんですよ。」

銃を構える男。

「元東城会四代目、桐生一馬さんの奥様・・・ですよね?桐生芽依さん。」

芽「・・・。」

「素性を隠したいのであれば離婚届を出さないとダメじゃないですか。」

そう。

芽依は離婚届を出せずにいたのだ。

芽「出て行って・・・警察呼ぶわよ!」

「警察ですか・・・それは困りましたねぇ。」

銃を下ろす男。

それを見た芽依は男を攻撃する。

「おっと!危ない危ない。」

男はギリギリで攻撃を避ける。

その手足を男達に掴まれ身動きが取れなくなった。

「こっちも馬鹿じゃないんでね。あなたとは戦わずに捕らえることにしました。」

芽「離せー!」

拓「ママー!」

芽依の口は塞がれ手足を縛られる。

そして男は拓海を抱き上げる。

芽「んんんー!」

「あいにく、用があるのは坊っちゃんのほうでね。あなたにはしばらくおとなしくしてもらいますよ。」

芽依に何やら注射を打つ。

芽「んんー!!!」

意識が朦朧としてきた。

「夢の中で遥ちゃんと会えるといいですねぇ。」

芽「ん・・・んん。」

「それでは良い夢を。」

芽依は意識を失った。
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