桐生夢小説
□みんなの夢
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伊「なに!?」
桐生はセレナにいた。
そこには伊達さんと新しく仲間になった、警視庁神室署生活安全課に属する刑事、谷村正義。
伊「芽依が警察に?」
桐「あぁ。」
谷「芽依さんって・・・誰ですか?」
伊「桐生の嫁さんだ・・・妊娠もしている。」
谷「えっ!」
桐生は電話で聞いた事を全て話した。
谷「それはおかしいですね。もし所轄が現場に行ったとしても、上の人間が気付いて事件としては扱わないはずです。」
伊「そうだな。その警察の人間は偽物かもしれない。」
桐「しかし、太一はパトカーに乗ってきたというんだ。」
伊「そうなると・・・奴が犯人かもしれないな。」
谷「宗像・・・副総監。」
伊「・・・芽依を人質にとり、1千億と取引させる気か。」
桐「・・・くそっ!」
谷「けど、その1千億を手に入れた瞬間俺たちは殺されます!」
伊「あぁ、あのファイルのことを知っている人間はこの世から消し去りたいだろうしな。ついでに殺せて1千億も手に入って、向こうにとって都合がいいだろう。」
桐「・・・。」
桐生は頭を抱えた。
とりあえず、浜崎の事を伝えに屋上にいる冴島の元へ向かった。
冴「兄弟・・・。」
桐「40年も生きてやっとわかった。俺もあんたも、自分に正直に生きてはならない人間なんだ。」
冴「・・・。」
桐「常に人から何かを託され、常に何かを守らなきゃならない。俺はこの数年、こんな自分の運命に抗ってきた。」
冴「・・・。」
桐「人並みの生活をしようと、芽依とも結婚した。だが、それは・・・どんなに大変な事なのか気づいていなかった・・・いや、気づかないふりをしていたんだ。」
冴「桐生・・・。」
桐「・・・俺はもう抗うのをやめようと思う。やるしかねぇんだよ、俺たちは。いろんな人間の夢を叶えるためにな。」
そこに谷原と、もう1人の仲間のスカイファイナンスの社長、秋山俊がやってきた。
谷「そうだ。俺らはまだやらなきゃならない事があるんだ。」
秋「ボス猿は猿山にいてこそ相応しい。ここにいる全員、まだやり残した事があるんじゃなきですかね?」
桐生達は作戦を立てることにした。