桐生夢小説

□刺した男
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冴島が出ていってから数日後。

芽「お願いね!」

遥「うん!行ってきまーす!」

しかし、遥は立ち止まってしまう。

芽「遥ちゃん?」

遥が見つめる先には浜崎が立っていた。

怪我もしている。

芽依は遥を抱きしめる。

桐「どうした慌てて・・・。」

浜「よう、久しぶりだな。」

桐「お前・・・浜崎。」

遥はカタカタと震える。

芽「大丈夫よ遥ちゃん。こっちにいらっしゃい。」

遥を連れて中に入って行った。

桐生は浜崎の手当てをし、話を聞くことにした。

芽「はい、お茶。」

遥「・・・ありがとう。」

芽依は遥の隣に座る。

芽「ねぇ。あの人の事許せない?」

遥「あたりまえだよ!おじさんを殺そうとしたんだよ!芽依さんだってそうでしょ?」

芽「・・・そうね。」

遥「今だって2人きりにしたらまた何されるかわからないよ!」

芽「・・・でもね。一馬さんは浜崎さんの事信用してるみたいなの。」

遥「え?どうしてわかるの?」

芽「浜崎さんを見る一馬さんの目。優しい目をしていた。」

遥「・・・。」

芽「だから、私も浜崎さんのこと信用してみようかなって思ってる。」

遥「えっ!」

芽「だからね遥ちゃん。」

遥「どうして!!意味わからないよ!!なんでおじさんを殺そうとした人を信用するの!!!」

遥は大きな声をあげる。

芽「遥ちゃん・・・私は。」

遥「もういいよ!」

遥は部屋を飛び出してしまった。

芽「・・・遥ちゃん。」

話が終わったのか桐生がやってくる。

桐「どうした?」

芽「実は・・・。」

あった事を話した。

桐「まぁ、無理もないな。」

芽「はい・・・そっちは終わったんですか?」

桐「あぁ、まぁな。」

桐生は浜崎と話した事を芽依に話す。

芽「あの神宮の100億円は裏資金だった?」

桐「あぁ。沖縄第弍刑務所を設立する金だったらしい。」

芽「警視庁と東城会が繋がってるってことですか?」

桐「あぁ・・・。」

芽「それで・・・なんで神室町へ?」

桐「どうやら東城会が壊滅するかもしれないらしいんだ。」

芽「えっ?」

すると浜崎がやってきて、丙事案機密計画書と書かれたファイルを見せる。

芽「これは!」

そこには東城会は壊滅し、上野誠和会というのが代わりの組織になるという計画が書かれていた。

浜「このままじゃ、東城会は無くなっちまう。少しの間、桐生さんを貸してくれないか!」

頭を下げる浜崎。

芽「・・・。」

芽依は頭を下げる浜崎を見る。

芽「やっぱりあの神室町には桐生さんが必要ってことですよね?」

浜「あぁ!」

芽「・・・・・わかりました。」

浜崎は顔を上げる。

芽「子供達の事は私に任せて、浜崎さんと神室町へ行ってきてください。」

桐「芽依・・・。」

そんな話を遥は影から聞いていた。
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