桐生夢小説

□お祝い
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お風呂も入り終え縁側で一息ついていると、桐生が外側からやってきた。

芽「ん?どうしました?」

桐「いや。たまには浜辺で飲まないか?」

芽「でも子ども達が・・・あれ?」

いつもなら早く寝なさいと言わないと寝ないのに、今日は大人しく寝ていた。

芽「珍しい事もあるもんですね・・・。」

桐「今日は遊びまわってたからな。疲れたんだろ。」

そういうと桐生は芽依に手を差し伸べる。

芽依はその手を取り浜辺へと向かった。

砂浜へと座り、ビニール袋からビールを取り出す。

芽「乾杯!」

桐「乾杯。」

2人はグビグビっと美味しそうにビールを飲んだ。

芽「プハー!やっぱりビールは美味しいですね!」

桐「ふっ、そうだな。」

2人は波の音を聞き、月を見て酒を飲んでいった。

芽「綺麗ですね・・・。」

桐「あぁ。」

桐生は芽依の手を握る。

2人は手を繋ぎながらビールを飲んだ。

桐「なぁ、芽依。」

芽「はい?」

桐「俺は、お前を愛してる。」

芽「きゅ、急になんですか!」

桐「それは、これからも変わらない。」

芽「・・・。」

桐「ずっと・・・ずっと愛し続ける。」

芽「か、一馬さん・・・。」

すると桐生は残っていたビールをグビグビっと飲み干し、繋いだ手を離した。

そして、ポケットから小さな箱を取り出す。

芽「えっ。」

桐「俺と・・・結婚してくれないか。」

箱の中には綺麗な指輪が入っていた。

桐「・・・。」

桐生はじっと芽依を見つめた。

芽「・・・はい。私で良ければ・・・よろしくお願いします。」

その言葉を聞くと嬉しそうに微笑み、左手の薬指に指輪をはめた。

すると後ろからヒュー!っと音が聞こえる。

芽「な、なに!?」

ドン!!

夜空に綺麗な花火が打ち上げられた。

遥「おめでとー!!!」

今度はクラッカーの音がパンパンと鳴った。

その音がした方にはアサガオの子ども達と、名嘉原と幹夫がいた。

幹「おめでとうございます!叔父貴、姐御!」

名「やるじゃねえか桐生!」

泉「やったー!!」

綾「よかったね!おじさん!」

桐「あぁ。」

芽「ど、どういう事!?」

太「おじさんが指輪を買うところを三雄がたまたま見てたんだよ!」

宏「だから俺たちも協力してやろうって、っな!」

理「うん!おじさん1人じゃ心配だもんね!!」

桐「・・・俺をなんだと思ってるんだ。」

芽「・・・はははっ!」

みんなは幸せそうに笑い合った。
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