桐生夢小説

□娘
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名「なぁ、兄弟。まさかあんた、あの東城会の四代目・・・って訳じゃねえよな。」

桐「それがどうした。」

芽「あ、言っちゃうんだ。」

桐「ん?」

天然なのか何なのかと首を振る芽依。

名「嘘だろ!四代目っつったらよ!こっちの人間でも知ってるぜ!確か・・・堂島の龍って・・・あ!!あー!もしかしてあんた桐生!」

桐「ま、今度から喧嘩売る時はちゃんと相手のことを調べてからにするんだな、兄弟。」

名「あ、あんたは知ってたのか!?」

芽「え、ええ。もちろん。」

名「へぇー・・・なんかとんでもねぇ奴と盃交わしちまったぜ。」

桐「まぁ、そういうこともあるさ。」

桐生は美味しそうに酒を飲んだ。

桐「お前もどうだ。美味いぞ。」

芽「わ、私は盃なんて!」

桐「もうそれはいいだろ。ただ飲むだけだ。な、兄弟。」

名「お、おう。もちろんだ・・・酒ならたくさんあるから飲んでくれ。」

名嘉原は力也達も呼ぶ。

力「さっきの話本当すか!?」

桐「何がだ。」

力「よ、四代目だっていうのは!」

桐「しつこいな。そうだと言ってるだろ。」

すげーと感動する力也と幹夫。

芽「桐生さん、あんまりその事は人には言わない方がいいんじゃないですか?」

桐「まぁ、こいつらならいいだろう。言いふらすこともなさそうだしな。」

しかし、力也はどこかに電話をしてそのことを話そうとしていた。

力「おい!お前も事務所にこいよ!あの東城会のよ」

ベシンと力也の頭を叩く芽依。

力「いて!何するんすか姐御!」

芽「そういう事は言いふらす事じゃないの!」

力「え!ダメなんすか!?」

桐生はやれやれと首を振った。

桐「・・・やっぱり黙っておけば良かったな。」

力「す、すいません!!絶対に誰にも言いませんから!な?」

幹「は、はい!!誰にも言いません!」

芽「本当かなぁ。お酒飲んだらぽろっと言っちゃうんじゃないの?」

力「そんな事はないっす!」

幹「あ。でも兄貴この前酔っぱらった時、店のねーちゃんに姐御の事、暴力女が」

セリフの途中で幹夫の口を塞ぐ。

芽「・・・。」

力「・・・へへ。」

芽「暴力女が・・・何?」

力「え?そんな事言ったかなぁー?いってないよなあ幹夫?」

幹夫の口を塞ぎながら、無理やり頷かせる。

力「ほら!たっく幹夫ったら誰と勘違いして・・・ってあれ?」

芽依の顔は怒りマックスだ。

力「ちょ!桐生の兄貴!た、助けて!」

桐「すまんが、俺にはもう止められない。」

力「そ、そんな!」

芽「覚悟しなさい!」

力「ぎゃー!」

沖縄の街に力也の叫び声が響き渡った。
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