桐生夢小説

□引越し
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芽「ありがとうございました!」

それから数日後、真島組が到着し引越しは無事に終わった。

「いえ!!ドライブ感覚で楽しかったです!」

「それに親父からお駄賃もらっちゃって。」

「今からみんなで観光するんす!!」

芽「そうなんですね。」

「芽依さんも一緒にどうですか!?」

芽「私は大丈夫です。皆さんで楽しんできてください。」

芽依はリーダーの男に封筒を渡す。

「なんすか?」

芽「これはお礼です。皆さんで美味しいものでも食べてください!」

中身はお金だった。

「も、もらえませんよ!!親父に殺される!」

芽「黙ってればいいんですよ!」

「で、でも。」

芽「私は墓場までこの事は話しません、約束します!だから受け取ってください!」

「・・・。」

芽「受け取ってくれないと私の気がすまないんです!」

芽依の目は真剣だ。

「・・・そういう事なら。」

封筒を受け取る。

芽「じゃあ、真島さんにもよろしく伝えてください。」

「・・・はい!」

真島組のみんなは沖縄の街に消えていった。

桐「終わったのか?」

芽「あ、桐生さん!今終わったところです!」

桐「そうか。これでひとまず安心だな。」

芽「はい!」

気まずいので、あの夜のことはお互い口にしない。

桐「引越しソーキそばでも食いに行かないか?」

芽「あ!食べたいです!」

桐「ふっ。じゃあ、いくか。」

芽「はい!」

ソーキそばを食べ、買い物をし2人は楽しい時間をすごした。

芽「それじゃあ、また。」

桐「あぁ。」

帰っていく芽依を見る桐生。

桐「芽依!」

芽「はい?」

桐「・・・気をつけてな。」

芽「はい、ありがとうございます。」

2人は帰っていった。

「やっぱりあの2人好き同士なんやろうな。」

真島組がついてきていたようだ。

「あー、親父のあの顔初めて見たのになぁ。」

「でも、好きな女をすんなり渡すなんてさすが親父や。」

「・・・もうやめよう、泣けてきた。」

真島組はとぼとぼ歩いていった。
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