桐生夢小説
□沖縄
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真島にお礼を言おうと電話をするが、繋がらなかった。
神室町を探してみるが見つからない。
伊「おい、芽依。」
芽「あ!伊達さん!」
伊「家が見つかったんだったよな?もう引越しは終わったのか?」
芽「はい。真島さんのおかげで。」
伊「そうか。ならよかったな。」
芽「その・・・桐生さんにも無事に会えました。」
伊「おお。元気にしてたか?」
芽「はい!たくさんの子供たちに囲まれて、とても幸せそうです。」
伊「そうか、ならよかった。」
芽「はい。」
伊「お前、良い顔になったな。」
芽「え?」
伊「桐生のおかげだな。」
芽「そう・・・ですかね。」
芽依は頬を赤らめた。
芽「そういえば真島さん見てませんか?」
伊「ん?見てねぇな。真島がどうした。」
芽「いや実は、真島組の方が沖縄まで荷物を運んでくれる事になって・・・お礼を言おうと探してるんですけど。」
伊「なるほどな。」
芽「電話にも出ないし、どうしたんだろう。」
伊「まぁ、そういうのはお礼なんか言わなくたって伝わってるさ。」
芽「でも。」
伊「それに、人に感謝されるのは苦手っぽいしな。特に・・・惚れた女には。」
芽「ほ、惚れたって!」
伊「ははは!まぁ、そういう事だから。用が済んだらさっさと沖縄へ行け。向こうでもやる事があるんだろ?」
芽「え、ええ。まぁ。」
伊「桐生によろしく言っといてくれよ。な?」
芽「は、はい。」
芽依はペコリと頭を下げて神室町を去っていった。
伊「行ったぞ。」
真「余計なことは言わんでええねん。」
伊「余計なこと?何だったかなぁ。」
真「とぼけやがって・・・。」
真島は芽依の背中を見えなくなるまで見送った。
沖縄に帰り、真島組が到着するまで必要なものを買うことにした芽依。
街を歩き回ると桐生と力也が喧嘩をしているのが見えた。
芽「えっ!」
しかし、すぐに桐生が勝利し力也はその場に倒れた。
芽「ちょっと!何やってるのよ!」
力「あ、姐御!」
桐「・・・姐御だと?」
幹「へっ!この人が来たらお前なんかイチコロだ!」
芽「・・・あのね。わたしはあなた達の姐御でもないし、桐生さんを倒せるわけないでしょ。」
力「お、お知り合いですか!?」
桐「・・・まぁな。」
力「そ、それは失礼しました!!!」
とりあえず話を聞いてみることにした。