土方夢小説
□鉄の街
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琴「あ、銀時くん!」
買い物袋をぶら下げて手を振る琴。
銀時の横には見覚えのない女の子が立っていた。
「何気安く兄貴に話しかけたんだコラァー!」
琴「えっ。こ、この子誰?」
銀「あー訳あってな・・・変な奴に目つけられちまってよ・・・。」
琴「そ、そうなんだ。」
「兄貴のお知り合いでしたか!!知らないとはいえ失礼しましたぁ!私、椿平子あらためマンビラビラ子ですぅー!」
琴「あ・・・重森 琴です・・・。」
神「琴ちゃんは万事屋の前で喫茶店開いてるネ!」
椿「あらー!そうなんですかぁー!じゃあシャバ代を」
銀「だから!そういう事はやらなくていいんだよ!!」
琴「よ、よくわからないけど大変そうね。」
銀「そうなんだよ・・・たっく、面倒くせーな。」
いく場所があるからと4人はどこかへ行ってしまった。
しかし、それから銀時と連絡がつかなくなった。
次郎長一家と何やらモメているとは新八達から聞いたがそれ以降情報は入ってこない。
琴「あの。」
琴は心配になり、お登勢の店へと向かった。
登「あぁ、琴かい。銀時ならまだ帰ってないよ。」
すると電話が鳴る。
登「・・・そうかい、わかった。」
静かに電話を切る。
登「心配いらないよ、銀時からだ。どうやら平子も無事らしい。次郎長一家と衝突寸前で例の知らせが向こうに入ったらしくてお互い話し合いで手を引いたらしいよ。」
新「なんだー、よかったぁ。」
神「全く!心配させやがって!!」
みんなは昨日からご飯を食べていないからとお登勢の奢りで食事しにいくことにした。
琴「あの、私もいいんですか?」
登「いいに決まってるじゃないか。その目は寝てない目だよ。しっかりご飯食べて今日はゆっくり休みな。」
琴「・・・ありがとうございます。」
何を食べるか揉める一同。
登「先行っといとくれ、あたしも銀時と平子が来たら行くから。」
新「早く来てくださいね。来るまで食べずに待ってますから!」
登「あぁ。」
琴「・・・。」
お登勢の様子がおかしいと思う琴だったが、新八達についていった。
すると、血だらけの男が新八に倒れて来る。
新「うわ!!血!!すみません僕のせいですか!?」
そんな時すれ違うポリバケツをつけた男、それは銀時だった。
琴「銀時くん・・・。」
銀時の必死な目を見て琴も走り出す。