土方夢小説

□真実
5ページ/5ページ

学び舎で過ごす日々が楽しくなってきたのか、琴は少しずつ笑うようになってきた。

そんな琴を見て、嬉しくなる銀時。

平和な日々が続いたある日。

琴は急にいなくなった。

銀『おい!先生!琴はどこに行ったんだよ!』

吉『私にもわかりません。琴の刀がなくなっている事と、この手紙以外は・・・。』

手紙にはこう書いてあった。



松陽先生。

急にいなくなることをお許しください。
私は母親のため自分自身のため
ある男達に会ってきます。

素性もしれない私に居場所を作ってくれたこと感謝しています。

いつになるかわかりませんが、必ず恩返しに参ります。

それまでどうかお元気で。
銀時くん達にもよろしくお伝えください。
重森 琴。



銀『そんな・・・。』

銀時は走り出す。

吉『銀時!!』

銀時は琴を探した。

一生懸命探した。

しかし、琴の姿は見当たらなかった。









銀「お前、あの時どこ行ってた。」

琴「・・・父親を殺しに・・・けどダメだった。返り討ちにあって・・・。」

銀「それで、修行して強くなった今改めて敵討ちってわけか。」

琴「そう・・・わかったら離して!」

すると、そこに桂がやってくる。

桂「やはりそうであったか。」

銀「お!ヅラ!」

桂「ヅラじゃない桂だ!」

琴「なんで・・・。」

桂「琴殿をみた時ふと思い出した。その様なおなごがいた事を。」

琴「・・・。」

桂「俺らのことを知らないと言っていたから何か訳があるのだろうと思っていたが、まさか人斬りをやっているとは。」

琴「・・・。」

銀「それに、暁ってのもお前だろ?マヨラーは気づいてるみたいだぜ。」

琴「・・・そう。捕まるのも時間の問題ね。」

桂「・・・。」

琴「でも私は、あいつを殺すまで捕まるわけにはいかない・・・銀時くん、小太郎くん、お願い!見逃して!」

銀「・・・って言われてもなぁ。どうするよヅラ。」

桂「ヅラじゃない桂だ!・・・話を聞いてしまった以上、放っておくわけにもいくまい。」

桂はポンと優しく琴の肩を叩く。

桂「俺も力を貸そう。」

琴「えっ。」

銀「・・・ったく。しゃーねーな!そうなったら俺だけ知らん顔するわけにもいかねぇじゃねえか。」

琴「だ、だめよ!これは私の問題で!」

銀「仲間をほっとけないんだよ、俺たちは。」

その言葉に頷く桂。

琴「仲間・・・。」

桂「さぁ、行くぞエリザベス!」

エリザベスは「了解!」と看板を出す。

琴「・・・うう。」

琴は涙を流す。

琴「・・・銀時くん、小太郎くん、エリザベスさん・・・ありがとう。」

銀「フッ・・・。」

その時上から声が聞こえる。

神「ちょっと待つアル!!」

新「僕たちもついていきますよ!」

琴「神楽ちゃん!新八くん!」

銀「おっ!来たか!」

2人はスタッと地面に着地する。

神「当たり前アル!私は琴ちゃんの味方ネ!」

新「そうですよ!何にも話してくれないなんて水くさいじゃないですか!」

琴「2人とも・・・。」

銀「さぁ!万事屋銀ちゃん出発だ!!」

神&新「おおー!」

力を貸してくれるみんなに、琴は微笑む。

そんな琴達の後ろに、1人の人影が。
次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ