土方夢小説

□暁
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晴太はしばらくお登勢の店で働く事になった。

晴太は人が変わったかのように一生懸命働いた。

そんなある日、万事屋は晴太を連れて吉原へと向かった。

登「晴太が金を預けてるって言う男、怪しいと思わないかい?」

琴「・・・。」

登「それを確かめに行ったのさ。」

琴「そう・・・なんですか。」

琴は飲みかけの酒を置いて席を立つ。

登「おや?もう帰るのかい?」

琴「ええ。少し飲みすぎました。」

そう言ってお代を置いて店を出る。

登「・・・。」







なかなか帰ってこない銀時達が気になる琴。

琴「・・・。」

琴は立ち上がり準備をする。

着物を着替え顔を隠し、刀を握りしめる。

琴「今行くわ、みんな。」

吉原へ向かう途中、男性に話しかけられる。

「あんた、吉原に用かい?」

琴「・・・ええ。」

「なら、やめといた方がいいぜ。誰かが暴れて辺り一面血だらけさ。」

琴「そんな・・・。」

琴は急ぐ。

桃源郷へ着くと、ドゴオオオンと大きな音がする。

琴「・・・なんなの・・・これは。」

桃源郷の中は血が流れ、とある所が崩れていた。

何かが落ちてくる気配がし、上を見上げると銀時と男が戦っていた。

琴(銀さん!)

銀時は何とか攻撃を耐えているようだ。

参戦しようとすると、笑顔の男性が話しかけてくる。

「ねぇ、今いい所なんだ。邪魔しないでくれる?」

琴「・・・。」

「もし邪魔するっていうなら、殺しちゃうよ?」

すると、銀時が吹き飛ばされる。

「あらら、もう終わりか。つまんないの。」

晴「銀さん!!」

琴は銀時の方へ走り出すが、それを阻止する男。

「殺しちゃうよって、言ったよね?」

その男の攻撃をかわす琴。

「へぇ、やるじゃない。」

その男と琴は互角の戦いをする。

琴(この男・・・強い!)

ドカンッと壁に投げつけられる琴。

琴「うっ。」

そんな2人を血を流しながら見る銀時。

銀「あいつ・・・。」

「なんだ神威。うるさいぞ。」

琴と戦う男性は神威というらしい。

神威「ごめんね、鳳仙の旦那。2人の戦いを邪魔しようとするからさ。殺しちゃおうと思って。」

鳳「そうか・・・まぁ、いい。」

そう言って銀時にとどめを刺す。

琴「!!」

晴「銀さーーーん!!うわあああ!!」

泣き叫ぶ晴太。

神威「泣いてる暇なんてないんじゃないのかい?」

晴「え?」

神威「男が己の命を落とした最後の頼み、こいつは聞いてやった方が良いんじゃないのかな?」

それは、琴が戦っている間晴太に言っていた言葉だ。

母ちゃんを連れて逃げろ、俺を負け犬にさせないでくれと。

晴太は神威の言葉を聞いて、走り出す。

鳳「無駄な真似を。」
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